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メルマガバックナンバー

LeafMagazine vol.1

2015.05.20

(この内容は2015年4月1日配信メールマガジン「Leafマガジン」のバックナンバーになります。

インクルーシブ教育に関する最新の事例・情報をお伝えします

こんにちは。LeafMagazine編集部です。
今月よりメールを使って毎月インクルーシブ教育に関する情報をお届けすることとなりました。
新年度のスタートとともに、インクルーシブ教育推進に向け、みなさまへ情報をお伝えできればと思います。
第1回目のテーマは、「新学期に役立つインクルーシブ教育概論」です。
よろしくお願いいたします。

インクルーシブ教育とは?

最近よく耳にする「インクルーシブ教育」という言葉。みなさんはこの言葉をどのようにとらえていらっしゃいますか。
日本では障害者権利条約への批准を契機に、近年「インクルーシブ教育システムの構築」を目ざした取り組みがなされています。
文部科学省は、インクルーシブ教育システムについて、以下のように定めています。

「インクルーシブ教育システム」とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みである」としています。

(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1321668.htm より)

日本ではこの定義からインクルーシブ教育を「障害のある者とない者が共に学ぶ仕組み」のみととらえられがちですが、ユネスコが提唱している「インクルーシブ教育」の広義な定義は教育そのものの在り方を問うています。

【ユネスコによる定義】
下記にユネスコによるインクルーシブ教育の定義を一部記載します。

インクルーシブ教育は
・主流からはずされやすい、排除されやすい者たちを含む全ての子どもたちの多様なニーズに対応することで、全ての子どもたちの学びが最大に引き出される教育システムを構築するプロセスである。
・(特別のニーズを有する)学習者の一部がいかにして主流の教育に統合していくか、ということではなく、教育システム全体をいかにして学習者の多様性に対応するように変容させていくかを模索する方向性である。
・教員と学習者の両方が多様性に対して居心地良く感じ、そして多様性を問題として捉えるのではなく、教育システム・学習環境の質的向上への挑戦としてとらえることを目的とする。

つまり、
1. 全ての学習者には多様なニーズがあることを前提とする
2. 多様なニーズに対応することができる質の高い教育システム
3. そのシステムを構築するプロセス
この3点をもってインクルーシブ教育と定義することができます。

重要なポイントは、障害のある子どものみが対象ではなく、全ての子どもが対象であることです。
つまり、インクルーシブ教育は、特別支援教育のみの改革ではありません。

そして「プロセス」であるということは、終わりがないということであり、「多様なニーズに対応できるより良い方法を模索し続けること」であるとされています。

インクルーシブ教育のためには、教育における困難さを子どもや、教師など個人の問題として捉えるのではなく、教育システムの問題として捉え、システム自体を変革していく必要があります。
障害のある子どものみを対象としている特別支援教育のみを変えていくことではなく、そもそもの教育のあり方を見直すということです。

現在の学校教育における
カリキュラム(指導内容や教授方法)、評価方法、人員体制、学級編制、教員養成などは、果たして多様なニーズのある児童生徒の最大の学びを引き出すことができるものでしょうか。

もしそうでないのであれば、どこをどのように変えていく必要があるのでしょうか。

また、仕組みを変えていくには時間がかかります。今の仕組みの中で、わたしたちが最大限できることは何でしょうか。

このコーナーでは、
インクルーシブ教育の歴史や海外の動向、日本の動向について紹介をしながら、私たちにできることはなにか、みなさんと共に考えていきます。

次回は、
「インクルーシブ教育が生まれた背景」について書きます。

【参考文献】
荒川智・越野和之(2013) インクルーシブ教育の本質を探る. 全障研出版部.
UNESCO (2005) Guideline for Inclusion.
http://unesdoc.unesco.org/images/0014/001402/140224e.pdf

文部科学省「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/houkoku/1321667.htm

 

新学期におすすめ!「自分を知ろう」ワーク

このコーナーでは、すぐにできる!インクルーシブ教育を推進するためにおすすめするプログラムをご紹介します。

もうすぐ新学期。新しい学級と出会う先生方も多いのではないでしょうか。
そんな中、おすすめしたいのが、「自分を知ろう」ワークです。

学校には多様な子どもたちがいます。
そういった子どもたち、誰もが排除されないインクルーシブな学級をつくるためには、誰もが異なることを前提とした学級経営や環境づくりをすることが大切です。
違いを前提とした学級づくりのためにまず子どもたち一人ひとりが自分を知るワークを実施することをお勧めします。

たとえば、自己紹介に加えて、以下を設定し、子どもたちに記入してもらいます。
(項目は子どもたちの年齢に合わせて変えてください)
・得意、苦手
・好き、嫌い
・うれしい時
・イライラする時、ストレスを感じる時
・わたしのストレス対処法
・周りの人に助けてもらいたい時

このワークを実施することによって、子どもたち一人ひとりが、自分と他者は違うことを認識することができるとともに、先生方はそんな子どもたちの様子を見ることによって、子どもたちがどのくらい自己認識しているかを知ることができます。

また、新学期のはじめからこのようなワークを実施することによって、特別支援教育の対象の子どもだけが支援が必要なわけでなく、誰もが助けが必要な時があったり、誰もが異なるタイミングでうれしかったりイライラすることなどを前提とすることができます。

ぜひ、新学期の学級で、本ワークをお試しください!

 

Leafってどんな場所?&Leafの教材紹介

本コーナーではこのメルマガを発行しているLeafの実践について紹介します。

Leafは幼児から高校生を対象に、生活に必要なスキル、コミュニケーションスキルや基礎学習を一人ひとりにあった方法で学ぶ幼児教室・学習塾です。
現在約5,500名のお子さまが教室に通っています。

Leafは発達が気になるお子さまや発達障害のあるお子さまを対象とした教室として発展しました。
個々の特性に合わせてオーダーメイドなカリキュラムをつくり、接し方も一人ひとり変えることにより、お子さまが学びに夢中になれる環境づくりを目指してきました。

実践を積み重ねる中で子どもたちから教わったのは、障害の診断名の有無かかわらず、個々に合わせた教育は誰にとっても成長につながるということです。

今では診断名のあるなしかかわらず、お子さまの「やりたい!」「できるようになりたい!」といった思いを実現する場、「困った」を一緒に解決する場として多様な子どもたちにご利用いただいています。

このコーナーではLeafの指導方針やLeafでの実践についてご紹介します。

今回はLeafの指導方針の一つである「一人ひとりにあった学び方の提供」についてご紹介します。

Leafではまず「アセスメント」としてその方にどんな学び方があっているのかを探します。

・絵や動画から学ぶことが得意な子。
・エピソードやお話から学ぶことが得意な子。
・実際に生活と結びつけて学ぶことが得意な子。
・ゲームのようにして遊ぶことが得意な子。
・自分にとっての目的が明確でないと学ぶ意欲がわかない子。
・タブレットなどを使ったほうが学びやすい子。

学び方は何通りもあります。みなさんはどのような学び方が得意ですか。

たとえばLeafでは「漢字」を学ぶ教材も下記のように多様な学び方の選択肢を用意しています。

・画数の多い方が勝ち!というバトルゲーム形式で、複雑な漢字も細部まで気をつけつつ楽しんで覚える
・へんとつくりパーツをわけて覚える(例:言+吾=「語」)
・意味や音とを結びつけて覚える(例:3人がひなたぼっこしているから「春」、口に足が生えているおしゃべりな「兄」)

など、Leafオリジナルの漢字パズルや、スモールステップ形式のプリントでの学び方を提案しています。

もしお近くに学びに躓いている方がいらっしゃる場合は、今の学び方があっていないからかもしれません。
ぜひ別のアプローチ方法を試してみてください!

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次号以降、みなさまにいただきましたご感想・ご質問を野口がピックアップさせていただき、メルマガ内容への反映、QAコーナーにて回答してまいります。

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