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メルマガバックナンバー

インクルーシブ教育マガジン vol.23
2017.03.02

(この内容は2017年2月28日配信「インクルーシブ教育マガジン」のバックナンバーになります。)

寒暖差の激しい毎日です。もう年度末まであと1ヵ月となりました。
今年1年間いかがでしたか。本メルマガでご紹介したことを実践してみた方はおられますか。
今月もインクルーシブ教育に関する情報をお届けします!

【連載】今日からできるインクルーシブ教育実践

LITALICOにおいて大切にしている考え方の一つが「心に火をつける」です。
私たちは、「やらされている時」よりも、「自らやりたいと思った時」に一番学ぶと考えています。そのため、学び手の心に火がついているか?は、自分の実践を振り返る上でとても大切な視点なのです。

自分が現在学んでいることがどんな役に立つのか?なぜ学んだ方が良いのか?こういった目的が分からないと、なかなかその内容に関心が持てない。
みなさんも研修の時にそう思ったことはありませんか?講師が話している内容が全然頭に入ってこない。講師が話している内容が、自分が知りたいことと違ったり、それが普段の学級づくりや授業づくりにどうつながるのか分かりづらい。

どんな時に心に火がつくか?火の付け方は一人ひとり異なります。
本日は、心への火の付け方を二つ紹介します。

①日常生活や興味関心のある事柄との結び付け
興味関心のあることについては、知りたい!と思う気持ちが生まれやすい。
例えば、電車について関心のある子どもについては、すべてを電車と関連づけて教える場合もあります。駅の名前、時刻表、電車の歴史、車両の数… 学べる要素がたくさんあります。
ゲームに関心のある子どもについては、ゲームと関連づけて教えるのも良いかもしれません。
特に「学び」そのものについて無気力になっている子どもについては、まずは興味関心が持てるテーマを一緒に調べていくことからはじめます。一緒に調べていく中で、算数の要素や国語の要素を学んでいきます。全ての授業を興味関心と結び付けたり、集団の中でそれをやることは難しいかもしれませんが、まずは自習の時間からはじめてみたり、授業の一部の中で結びつけて見ることが良いと思います。

②新たな経験を通して夢中になれるものに出会う
①のように、興味関心を強くもてる、夢中になれるものにそもそも出会えていない子どももいます。その場合は、経験の中で、夢中になれるものに出会う機会を作っていくのも一つのアプローチ方法です。
いくら経験をしても、そこで「これ楽しい!」という気付きを自分で得られない場合もあります。中には「楽しい!」という自分の感情や感覚に気付きづらい特性のある子どももいます。
そういった場合は、その子のかすかな心の動きや表情を敏感に察知し、「○○くん、こういう時夢中になるんだね!」などと声をかけます。そこで自分の心の動きに気付きを得るのです。
心に火がつきにくい子どもについては、その子の状況を観察し、小さな心の変化を見逃さずに声かけをしてみてください。

【連載】インクルーシブ教育を考える

「社会はそんなに甘くない」
「だから弱い若者が増えたんだ」
先日インクルーシブ教育の講演をし、「違いを大切にしよう」「誰もが得意不得意がある。助けが必要な時には助けてと言えるようにしよう」と伝えた際に、そのようなことを言われました。

社会に出たら「みんなと同じ」が本当に求められるのでしょうか。
もしかしたら、そういう企業や組織もあるかもしれませんが、私がそう言われたときに、これからの社会を作っていくのは子どもたちなのだから、今の社会に合わせる必要はないのではないでしょうか?とお伝えしました。

我慢をすることが悪いことではありません。ただ、その人にとって目的のない我慢は何のメリットもなく、ただ辛いでしかありません。

先日北欧に行った時、フィンランドでは自殺率が一番多い時から比べて30%低下したと聞きました。
なぜ低下したか?というと、国民に対して、「より適応的なのは、辛い時にがまんをすることではない。辛い時、困った時に自ら助けを求められることの方がより適応的」という教育をしたことも要因の一つだそうです。

私は誰もが自分らしく生き、他の人の自分らしさも尊重できる社会が、しんどい時にはお互いに助け合う社会こそがインクルーシブな社会だと思います。

みなさんはどう思われますか。

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