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メルマガバックナンバー

インクルーシブ教育マガジン vol.26
2017.06.07

(この内容は2017年5月31日配信「インクルーシブ教育マガジン」のバックナンバーになります。)

過ごしやすい日々が続いていますね。今月は運動会が開催された学校も多いのではないでしょうか。
今月もインクルーシブ教育に関する情報をお届けします!

【連載】今日からできるインクルーシブ教育実践

このコーナーでは多様な子どもたち8,000名が通うLITALICOジュニアにおける実践についてご紹介します。

前回は「信頼関係をつくる」についてお伝えしました。

今回は「最適なプラン(計画)をつくる」についてお伝えします。
多様な子どもたちにとってその多様性に応える教育を実践していくために、その多様な子どもたちにとってどんな教育実践が良いのか?を考え、プランに落とし込んでいくことを大切にしています。なにが「最適」かはもちろんやってみないと分かりません。ただ、はじめからノープランで進めていくのではなく、まずプランを立ててみて、そこから実践し、振り返り、再度プランをたてるを繰り返していきます。

学級をもっておられる先生の場合は、集団と個別、両方のプランをつくるのがオススメです。
今日はその中でも「プランをたてるために、子どもについて知る」についてお伝えします。

プランを立てるためには、まず子どもたちのことを「知る」ことが大切です。もちろん、すべてを把握することは難しいですが、何も知らないと、プランは立てられません。
以下に抑えておくと良いポイントをお伝えします。

・どんな時に心に火がつくのか。(夢中になる瞬間、嬉しい、楽しいと思う瞬間)
・その子にとって一番学びやすい方法はどんな方法か。
・学習面、行動面、社会性、生活面、などにおける困りごとはあるか。

特別支援教育に関わる先生や、個別的な支援が必要な子どもに関わる先生は特に詳しく「その子」について以下のポイントを把握できると良いです。

・学習面、行動面、社会性、生活面、などにおける困りごとはそれぞれどんな困りごとか
・上記に対する本人の困り感と周りの困り感はどの程度か
・困っている時の本人の対処法
・家庭での様子、家庭での困りごと
・保護者の子どもの教育についての考え方
・学校以外に行っている習い事や支援機関
・これまでの個別の教育支援計画、個別の指導計画の内容
・心理検査や知能検査などの結果

いかがでしょうか。学級の子どもたちや担当している子どもたちについて、上記の内容を知っていますか。
もし知らない場合は、子どもの行動を観察したり、本人や保護者と対話をしたり、してみてください。

次回は以上の情報を踏まえた上でどんなプランをたてるか?についてお伝えします!

【連載】インクルーシブ教育を考える

学習指導要領の改訂に向け、3月にそのポイントが公示されました。
インクルーシブ教育に関わるポイントはどのようなものなのか、以下にポイントをお伝えします。

① 子どもたちに求められる資質・能力で整理
これまでは「何を教えるか」に焦点があてられていましたが、今回の改訂においては「何を教えるか」と共に「何ができるようになるか」で整理をされています。つまり、「生きる力」とは何かをより具体化し、それを子どもたちが「できるようになる」までサポートすることが求められています。頭で理解するのみでなく、それを実生活の中で活用できるようになることが大切です。これは特別支援教育(特に知的障害教育)の中では従来より大切にされてきた考え方でもあります。障害の有無に関わらず、社会生活の中でできるようになることを増やすために、どんなことを教えていくのか、を考えることが大切です。

② 各学校におけるカリキュラムマネジメントの確立
カリキュラムマネジメントとは、育成する資質・能力と、子どもや地域の実態を踏まえて、各学校が設定する教育目標を実現するために、教育課程を編成し、実施・評価し改善していくことです。子どもの実態に応じて教育課程を編成していく特別支援教育の中においては真新しいことではないですが、通常学校、通常教育においても、カリキュラムマネジメントの視点が今後は求められます。場合によっては教科横断型の授業をするなど、子どもの実態や地域の実態によって、目的を達成するためにより柔軟に教育課程を編成していくことが大切です。

③ 通常学校の学習指導要領におけるニーズに応じた指導方法
現行の通常学校の学習指導要領においては、指導方法についてどのような子どもにどのような工夫をした方が良いのか、等の記述はありませんでした。そのため、通常学級にのうち6.5%の子どもが学習上・行動上に著しい困難さがあると言われているにも関わらず、その子たちに対してどのような工夫をしたら良いのか分からないケースが多くありました。次期学習指導要領においては、小中学校の学習指導要領において、各教科ごとに教育的ニーズに応じた工夫が記載されており、通常学級にも発達障害を含めた障害のある子どもがいることを前提とした学習指導要領になっています。

④ 個別の指導計画・個別の教育支援計画の作成義務
現行の学習指導要領においては、特別支援学校に在籍する子どもについては教育支援計画・個別の指導計画の作成義務がありましたが、通級による指導や特別支援学級については、義務になっていませんでした。次期学習指導要領においては、通級や特別支援学級についても、個別の教育支援計画、個別の指導計画の作成が義務付けられます。

少しずつではありますが、次期学習指導要領ではインクルーシブ教育に向けて大きな一歩が踏み出せたのでは、と思っています。
次回の改訂は平成32年から更に10年後です。次はどんなことを改訂する必要があると思いますか?
興味のある方はぜひ以下の参考リンクや参考図書をご覧ください。

文部科学省 学習要領改訂のポイント
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm
上野一彦 監修
「学習指導要領改訂のポイント 通常の学級の特別支援教育」

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