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メルマガバックナンバー

インクルーシブ教育マガジン vol.32

2017.12.01

(この内容は2017年11月30日配信「インクルーシブ教育マガジン」のバックナンバーになります。)

日増しに寒さがつのってきますが、お元気でお過ごしでしょうか。
今年も残すところあと1ヶ月になりました。締めくくりの月を悔いのないように過ごしたいですね!
今月もインクルーシブ教育に関する情報をお届けします!

【連載】今日からできるインクルーシブ教育実践

LITALICOジュニア 木村彰宏

このコーナーでは多様な子どもたち8,000名が通うLITALICOジュニアにおける実践についてご紹介します。

前回から、子どもたちの「学びを自信につなげる」ために、どのように目標設定や学習方法、評価方法を工夫するかについてお伝えしています。

前回は、学びを自信につなげるための「個別最適な目標設定」についてお話しました。
今回は、「個々の特性に合った学習環境や、学習への多様な取り組み方」についてお伝えします。

さて、みなさんは何かを勉強しようと思った時、どんな場所で、どんな風に勉強をしますか。

例えば図書館のような静かな場所で、例えば好きな音楽を聞きながら、例えばアプリを使って動画で学ぶ、例えば人に知識を話すことで学びを整理する…。

皆さんの学びの環境や学び方が多様であるのは、自分がどのような学習環境で、どのような学習方法で勉強をした方が効率いいかを知っていて、その方が成果も出ることを知っているからではないでしょうか。

それは子どもも同じですよね。

そこで、LITALICOジュニアでは、個々の特性に合った学習環境を提供することや、個々の特性に合った学習方法を取り入れながら授業を行っています。

例えば、目に入ってきた刺激が気になってしまうAくんからすれば、余計なものが置いていない学習環境の方が勉強に集中できるかもしれません。

また、耳から入ってきた刺激が気になってしまうBくんからすれば、余計な音が聞こえない学習環境の方が勉強に集中できるかもしれません。

ずっと座っていられないCくんからすれば、一人で取り組む学習よりも、離席して、みんなで相談しながら行う学習の方が学びに没頭できるかもしれません。

ゲームが大好きなDくんからすれば、ゲーム形式での学習の方が、学びに没頭できるかもしれません。

自分の特性に合った学習環境や、学習方法があることで、集中力や理解力は上がり、結果「よくできた」「よくわかった」という成功体験や自信に繋がります。

個々の特性に合った学習環境や学習方法には例えば以下のようなものがあります。

・その子どもが気になる刺激を取り除く
・活動内容を分かりやすくする(構造化する)
・子どもの興味関心を活かした活動にする
・目的(見通し)をもって活動できるようにする
・自己選択、自己決定できるようにする

いかがでしょうか。みなさんの「授業」や「指導」は、子どもたちにとって「できた」「分かった」という自信に繋がる学びの機会になっているでしょうか。

もし「より良く」改善できるとすれば、是非、子ども一人ひとりの特性に合わせて、「学習環境や、取り組み方の工夫」を考えてみてください。

次回は、「学びを自信につなげる」ために、「成長実感にこだわる」についてお伝えします。

【連載】インクルーシブ教育を考える

株式会社LITALICO 執行役員 野口晃菜

「支援を必要としている子どもたち」。
この言葉を聞いてどんな子どもを思い浮かべるだろうか。
目の前に「支援が必要な」子どもや人がいたら、どうするだろうか。

対人援助職についている人達は、「支援が必要な」人や子どもに出会うと、すぐ手を差し伸べたくなるかもしれない。「自分が救いたい」といった気持ちを持つ人が多いのかもしれない。

「この子にはこういう支援が必要だから」
「この子にはこういう配慮が必要だから」

もちろんその子にとって必要な支援や配慮をしていくことはその子の学びやすさや過ごしやすさを考えた時に、大切なこと。
「配慮が行きとどいている」ことは学校として、支援機関として、とても大切なこと。

一方でその子にとってどんな支援が必要か?を決めるのは、誰だろうか。

その子の学びやその子の暮らしの主体は、その子である。
その子に必要な支援を決めるのは、私たち支援者や教師ではなく、その子自身。
私たちは選択肢を出したり、提案をすることはできる。

以前、視覚障害のある友達と話している時に、気づかされた。
その友達は大学の学部の時は、ある私立の大学に行っていて、その大学は支援環境が整っておらず、友達にいつもサポートを頼んでいたとのこと。
一方で、大学院は支援環境が整っている大学に進学。すると、頼んでいないのに、どんどん周りの人が手を貸してくる。

私たちが目指すインクルーシブ教育システムは、「勝手に周りの人が支援をしてくれる」システムなのだろうか?もしくは、必要な時に必要な支援が受けられる、そんなシステムなのだろうか。支援が必要な時には「必要です」とはっきりと言える、そしたら支援が受けられるシステム。

その人の人生の主体はその人であることを私たちは忘れてはいけない。

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