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発達障害とは

アスペルガー症候群の原因と特徴
2015.04.30
  • アスペルガー症候群・高機能自閉症

アスペルガー症候群とは知的障害を伴わず、自閉症と類似性がある疾病で、広汎性発達障害の一種です。この障害の原因は遺伝的要因が多いといわれていますが、自閉症と同様に結論は一般化されていません。発症率は男性の方が多く、自閉症ほどの有意性はなく、女性でも比較的発症されやすいといわれています。それでは、今回は誰にでも起こり得るこのアスペルガー症候群の原因と、症状の特徴などについて見ていきましょう。

アスペルガー症候群発症の原因について

アスペルガー症候群の発病頻度は1,000人に数名程度で、男女比では男性に多いとされています。統計上の具体的な数字については、「対人関係上の問題」などアスペルガー症候群に特徴的な症状別に統計を取っていますが、統計の取り方によって統計結果に差異が出てきます。
アスペルガー症候群の明確な原因や発症メカニズムについてはいまだ解明されていませんが、自閉症によく似た症状が見られるため、自閉症の場合と同じく遺伝的要因、生物的要因、免疫学的要因、胎内での環境の要因が複雑に作用した結果、胎内での中枢神経系の発育時に何らかの問題が生じたのではないかと考えられています。また、成長段階における環境の心理的要因も大きく関わっているとされています。
発症率は男性の方が多いのですが、自閉症ほどの有意性はなく、女性でも比較的発症されやすいとされています。思春期から大人にかけて症状に苦しむケースもあるようです。それでは、各要因について詳しくご紹介します。

・遺伝的要因
アスペルガー症候群の原因には遺伝的な要素が大きく占めているとされています。一見マイナスに考えられがちですが、アスペルガー的な性質によって、周囲の人より特定の能力が秀でていたり、それによって社会的に活躍したりする人も多く見られます。アスペルガー症候群は比較的遺伝しやすい性質がありますが、人間が進化する上で、平均的な能力だけではなく、特出した分野の能力の進化を広げるためだとも考えられるでしょう。

・胎内での環境の要因
アスペルガー症候群の原因には、胎児の段階での胎内環境も関係しているとされています。ただ、該当するものに当てはまるからといって絶対的に発症するというものではありません。

 

1.環境ホルモン説
胎児期に男性ホルモンを大量に浴びすぎると、アスペルガー症候群を含む自閉症傾向になりやすいことが判明されています。また、母親が男性ホルモンを分泌するのは、農薬やダイオキシンなどの環境ホルモンが影響しているともいわれています。

2.ウィルス感染説
母親が妊娠中に、ヘルペス・ウィルス/風疹ウィルスに感染すると、胎児がアスペルガー症候群を含む自閉症になるリスクが高まるとされています。この場合、風疹ウィルスでは発症率が10%を超えますが、ヘルペス・ウィルスではごく低い確率といわれています。

3.自己免疫説
自己免疫とは、ウィルスの感染や風邪などで免疫系のコントロール機能が乱れ、本来守られるべき細胞まで攻撃する状態を指します。母親や家族に、花粉症やアレルギー、膠原病、ぜんそく、インシュリン依存型糖尿病などの症状があると、その子どものアスペルガー症候群を含む自閉症の発症と、関係があることが判明しています。
そのため、胎児のときに自己免疫によって脳細胞を攻撃してしまうのではないかとも考えられています。

4.重金属説
鉛などの重金属が水や食べ物を通して母体に取り入れられると、胎児が自閉症傾向になるといわれています。この説は、アスペルガー症候群を含む自閉症児の毛髪に、重金属が多く含まれていることが根拠となっています。

 

・成長時の心理的な要因
アスペルガー症候群は遺伝的要因と胎内での環境が関わっているとご紹介しましたが、この要因にあてはまっても必ずアスペルガー症候群を発症するというわけではありません。発症を決定づけるのは、出生後、大人になるまでの養育環境がどのようなものかということになります。成長時に人とのコミュニケーションが密接でない環境で育つと人に共感できないなどのアスペルガーの症状が現れやすいことがわかっています。

・親自身が愛情を感じにくい性質である、愛情表現が苦手、不在気味で子どもと接する時間が非常に少なかったなど親との対話が少ない環境。

・幼稚園、小学校、中学校の各段階で、他人とのコミュニケーションが不足している環境

 

こういった環境の中で育つと、人に共感できない、社会性が育たない、といった要因になります。

アスペルガー症候群の症状について

アスペルガー症候群の特徴として、自閉症的な症状の「周囲との交流困難」、「限定的な興味の対象と日常生活のルーチン化」が顕著であることが挙げられます。このような症状は保育園や幼稚園に行く年齢になって、同年齢の子どもたちと接し始めてから明らかになることが多いようです。

 

・周囲とのコミュニケーションの困難
アスペルガー症候群は他人の気持ちを理解することや、その場の空気を読むことが苦手であり、自分の気持ちを相手にうまく伝えづらい特徴があります。また、相手が望むことと望んでいないことを判断しづらく、仲間の輪にうまく入れずに友だちをつくりづらい傾向があります。
アスペルガー症候群は自閉症とは違い、言語発達の遅れはありませんが、言葉の使い方や話し方が標準的でないことがあります。また、表情やジェスチャーを交えて相手とコミュニケーションを取ることが苦手で動作がぎこちないといったことも少なからずあり、子どもたちのグループ内でいじめの対象になってしまう、といった問題が起きるケースもあるようです。

・限定的な興味の対象と日常生活のパターン化
アスペルガー症候群は興味が特定の対象に限定されやすい傾向があります。例えば電話に興味を覚えると、電話番号を覚えることには熱中しますが、実際に電話で話すといったことには全く無関心であるというように、興味の対象がかなり限定される傾向があります。また、自分の行動や習慣については自分で決めたルールにこだわりやすく、日々の行動がパターン化しやすいだけでなく、お風呂と夕食の順序が逆になるなどの、いつもと違うパターンを極度に嫌うといった傾向が見られます。アスペルガー症候群は知能や言語発達自体には問題がないため、上記のような症状は親のしつけが原因となっている、などと誤解されやすいことも多いようです。できるだけ早く症状に気づき、必要な治療を開始することが望ましいでしょう。もし幼稚園や小学校などで友だちがつくれず、上記のような症状が顕著な場合、アスペルガー症候群の可能性も考慮に入れて、専門機関に相談してみるとよいでしょう。

アスペルガー症候群の対処法、治療法

現時点ではアスペルガー症候群の詳細なメカニズムが判明していないため、根本的原因を取り除いて完治することは困難です。そのため、アスペルガーの対処法としては、「自分の気持ちを他人に伝えづらい」「周りの暗黙のルールがわかりづらい」といった、社会生活を送る上でハンディキャップになりやすい症状を心理療法などで改善させることが主な手段となります。

また、心理療法と並行して、ストレスのケアと、症状によって必要に応じた服薬による治療も挙げられます。訓練期間も人間関係でストレスが発生しやすいため、ストレス対策は重要です。

まとめ

アスペルガー症候群は知能や言語発達が正常であるため、周囲のサポートが軽視されやすい傾向があります。しかし、対人関係のハンディキャップを埋め、持ち前の能力を発揮することができる環境づくりのためには、家族や周囲の理解とサポートが必要です。

また、子どものわがままや性格だと思い、頭ごなしに叱らないことも大切です。アスペルガー症候群がどのような病気なのかの理解を深め、家族や周囲の協力のもと、本人とともに乗り越える必要がある病気といえるでしょう。

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