Close

Close

発達障害とは

PDD(広汎性発達障害)の原因とは
2015.9.24
  • 広汎性発達障害(PDD)

PDD(広汎性発達障害)は自閉症スペクトラム障害とほぼ同義語として扱われることもありますが、厳密には異なる発達障害です。PPDは自閉症、アスペルガー症候群などいくつかの障害の総称として用いられる名称ですが、主に脳の機能障害が原因とされています。ここではPDDが科学的にどのように研究され、また、その原因がどこまで解明されているのかについてご説明したいと思います。

PDD(広汎性発達障害)の種類と位置づけ

PDD(広汎性発達障害)の種類と位置づけ

PDD(広汎性発達障害)は、社会的な行動や他の人とのコミュニケーションがうまくできない発達障害の総称です。日本では、PPDには
・自閉症
・アスペルガー症候群
・レット障害
・小児期崩壊性障害
・特定不能の広汎性発達障害
が含まれるとされてきました。

ただしアメリカ精神医学会(APA)が2013年5月18日に公開したDSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル 第5版)では、これらの中からレット障害を除いて自閉症スペクトラム障害(ASD)に分類されています。DSMは国際的に広く用いられているため、いずれ日本でもDSM-5に準じた診断が行われるようになるかもしれないですが、現在(2015年7月現在)はその過渡期となっており、広汎性発達障害という診断名はまだ生きています。

なお、レット障害とはほとんど女児だけに起こる進行性の神経疾患で、知能や言語・運動能力の遅れ、手をたたいたり手を口に入れたりといった動作を繰り返すという特徴があります。レット障害はX染色体上の遺伝子異常(MECP2、CDKL5、FOXG1)を原因とすることが解明されており、自閉症と関連がないために自閉症スペクトラム障害には分類されないことになっています。

PDDの原因

レット障害を除く、PPDに分類される「自閉症」「アスペルガー症候群」「小児期崩壊性障害」「特定不能の広汎性発達障害」の原因について、現在分かっていることはおよそ次のとおりです。

○自閉症
自閉症は、目や耳から脳に入ってきた情報を「意味のあるまとまったこと」として認知することが困難な病気であると考えられています。

原因は脳の器質的な異常によるもので、遺伝病ではありませんが、染色体異常や遺伝子異常などの遺伝的素因が強く、先天的に発症するという考え方が有力です。具体的な原因遺伝子はまだ解明されていません。
また東京大学精神科を中心として環境ホルモンと自閉症の関連についての研究も進められています(*1)。

なお自閉症の場合、1歳半ころまでは健常に発達していたが、ある時期から発達が停滞・後戻りする「セットバック現象」という現象がみられることがあります。

○アスペルガー症候群
知的機能の遅れはなく、言語発達の遅れも軽微なことから「一見、自閉症に見えない自閉症」ともいわれるアスペルガー症候群。自閉症と同様脳の器質的な異常であり、遺伝病ではないものの遺伝の影響はあると考えられています。ただし遺伝は発症のひとつの要素に過ぎないため、親がアスペルガー症候群であっても、子どもがアスペルガー症候群になるとは限らないことが分かっています。

○小児期崩壊性障害(ヘラー症候群)
2~5歳頃まで健常な発達をしていたが、言語の理解や表出能力の退行が始まり、退行が終わったあとは自閉症と類似した症状を示すようになる障害です。原因はほとんど解明されていません。脂質代謝異常(コレステロールの蓄積)、はしかやウイルスの脳への感染、遺伝性疾患などとの関連がある可能性を指摘されています。

○特定不能の広汎性発達障害(PDD-NOS)
「自閉的、軽症の広汎性発達障害」ともいわれ、PDDの一種ではありますが、非定型自閉症など、他の特定のPDDの基準を満たさない場合に用いられます。多数の遺伝子が原因に関係しており、遺伝要因と環境要因が複雑に相互作用するのではないかと考えられていますが、特定の原因は不明です。

育て方の問題ではないことを理解する

PDD(広汎性発達障害)のうち、原因が特定されているのはレット障害だけです。しかし現在さまざまな方面からの研究が進められており、また医学的治療以外にも、ABA(応用行動分析)を用いた療育など、PDDに効果のある環境的・心理的な治療法が効果的であることもわかってきています。
まだ原因は解明されていないとはいえ、PDDがどのような病気かはしだいに明らかになってきています。今後の研究の進展に大いに期待したいところです。

*1 自閉症の新たな治療につながる可能性(下記資料)
>東京大学 文部科学省脳科学研究戦略推進プログラム
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20131219/

広汎性発達障害(PDD)の最新ニュースコラム

無料でパンフレットをお送りします。
まずはお気軽にお問い合わせください。

個別相談・見学・体験授業の
申し込みはこちらから

0120-97-4763受付時間:10:00〜17:00 月〜金(祝祭日除く)

0120-97-4763受付時間:10:00〜17:00 月〜金(祝祭日除く)

資料請求&体験授業
のお申込み(無料)

このページに関連する
おすすめコンテンツ

ページトップへ