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発達障害とは

幼児期におけるPDD(広汎性発達障害)の療育について
2015.10.01
  • 広汎性発達障害(PDD)
  • 療育

PDD(広汎性発達障害)は、社会性やコミュニケーション能力といった「人間が社会で生きていくために欠かせない能力」の発達遅滞を特徴とする発達障害です。医学や心理学による抜本的な治療法はまだ確立されていませんが、医療と保育・教育を組み合わせた「療育」によって障害によるトラブルを減らすことができ、また本人が社会生活をする上で感じる苦痛や不便、悩みなどを軽減できることが分かっています。では、就学前の幼児のための療育とはどのようなもので、療育方法にはどのような違いがあるのでしょうか。

幼児期の療育とは

幼児期の療育とは

幼児期の療育方法としては、
・子どもの障害に理解の高い幼稚園や保育園に通わせる
・一般的な幼稚園や保育園に通わせながら、療育用の教材を使って家庭で療育をおこなう
・一般的な幼稚園や保育園に通わせながら、定期的に療育のための幼児教室などに通わせる
などの方法があります。いずれの方法を選ぶにせよ、定期的に専門医の診断を受け、PDDの専門家による発達検査や性格検査などを受けて療育の進捗状況や子どもの成長の度合いをチェックするべきでしょう。

幼児期の療育の中心となるのは家庭です。どのような療育方針を選んでも、保護者と子どもとの関係の中でお互いの理解と信頼を深め、子どもにとって最適な療育が受けられるような環境を整えることが最も大切です。

また、保護者は子どもの変化だけに注視するのではなく、PDDに対する理解を深め、同様の悩みを抱える保護者同士で情報交換をおこなっていくなどといった活動にも積極的であった方がいいでしょう。
こうした活動は、PDDに対する知識だけでなく「障害に対する感情的な受け入れ」に効果があると考えられます。その結果、意欲的に療育や子どもに対する支援が充実し、ひいてはお子さんとの関係や療育の成果もより実り多いものになるのではないでしょうか。

療育法の違いについて

PDDに関する療育には様々な方法があります。心理学者や小児科医が長年の研究に基づき、療育に効果があると思われる指導法をまとめたものや包括的プログラムで、よく知られているものとしてはTEACCH、PECS、ABAなどが挙げられます。

2007~2009年度までの3年間にわたる厚生労働科研費共同研究「広汎性発達障害に対する早期治療法の開発」では、これらの療育法を実践する療育グループ同士が、療育法によって効果にどのような違いがあるのかという比較研究がおこなわれました。

1年間の療育の前後で、新版K式発達検査、KIDS(乳幼児発達スケール)、CBOL(子どもの行動調査表)、PARS(広汎性発達障害日本自閉症協会評定尺度)、GHQ28(精神健康調査票)という5つの検査をおこなっています。詳細な結果は厚生労働科学研究成果データベースで論文の全体をご覧いただけますが、療育によって有意な改善がみられることを示唆する内容となっています。

療育施設ではこれらの療育法を選択したり、独自の療育法を加味したりして療育にあたっています。
それぞれの療育法には考え方の違いがあり、また療育を受ける子どもの状態によって向き・不向きがあるものと思われます。どのような療育法も、すべての子どもに対して万能ではありません。療育施設を選ぶ際には子どもの個性や症状の違いに目を向け、療育法の適切な部分と不適切な部分の見極めをすることが大切です。

協力体制の確立が重要

日本自閉症協会会長の石井哲夫氏(当時)は、2008年に行われた第2回障害児支援の見直しに関する検討会で「就学前のPDDの子どもに対する発達支援には、集団生活の場すべてにおけるPDD特性への理解や気づき、療育に関する理解を普及・促進させるためには家庭・保育所・療育機関との交流や協力体制の確立が重要」であることを指摘しています。

子どもが関わるすべての集団生活の場においてPDDが正しく理解され、共通した療育方針を貫くことが幼児期の子どもにとって大切であるということです。そのためには、保護者の立場から積極的に保育園や幼稚園、療育施設へ働きかけをしていくことも重要ではないでしょうか。

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