子育てをする中で「まだうちの子は寝返りしない」「何ヶ月くらいが目安なの?」と疑問がある方もいると思います。
寝返りをする目安の時期はありますが、赤ちゃんの成長は個人差があるため、寝返りをいつするかも一人ひとり異なっています。
とはいえ、なかなか寝返りをしないと「自分の子どもは大丈夫なのか」「いつ寝返りをするのか」と心配になるという保護者も多いはず。
この記事では、赤ちゃんがいつ寝返りをするのかの目安や、寝返りの練習方法、寝返りをするようになった時の注意点、発達が気になる場合の相談先を紹介します。
寝返りはいつからする?
寝返りとは、赤ちゃんがあおむけの状態から身体をひねってうつぶせに変わる動作のことです。
赤ちゃんの成長過程の一つとして知られていて、睡眠中の姿勢の変更のほか興味ある対象に近づくための動作でもあります。また、それだけではなく寝返りをすることで身体を回す筋肉が鍛えられるなど身体発達面での効果もあります。
ただ、赤ちゃんによって寝返りの時期は異なり、「3ヶ月で寝返りをしたけど早いのでは?」「いつまで経っても寝返りしない」と心配している保護者もいると思います。
まずは赤ちゃんがいつ寝返りをするのか、目安となる時期を見ていきましょう。
寝返りの目安
赤ちゃんがいつ寝返りをするかは個人差がありますが、目安の時期として生後6ヶ月ごろといわれています。
6ヶ月で寝返りをするというのはあくまで平均的な時期なので、早い子どもは3~4ヶ月、ゆっくりな子どもは7~8ヶ月と差が大きくあります。
また、寝返りは成長過程の一つですが、すべての子どもが寝返りをするわけではありません。寝返りを経ずに、そのままハイハイをし始める赤ちゃんもいます。
とはいえ、目安と異なっていると気になる方もいると思います。そういったときは後ほど紹介する専門機関に相談してみるといいでしょう。
寝返りの兆候はある?
寝返りはいきなりするのではなく、兆候となる動作があります。
首が座った後に、赤ちゃんが仰向けの状態のときに「腰を動かすようになる」「両足を上げる」「手足を左右に動かす」「手で足先をつかむようになる」といった動作をするようになったら、寝返りまでもう一歩といわれています。
ただ、先ほど紹介したようにいつするのかは個人差があり、兆候がほとんど見られなかったけどいきなり寝返りをするという子どももいます。
兆候が見られたから寝返りをするというわけではないため、温かい目で見守っていくようにしましょう。
寝返りと発達障害は関係ある?
本やインターネットなどで寝返りをするのが早い子どもは発達障害の可能性がある、という情報を目にした方もいるかもしれません。
またはその逆で、寝返りが遅いと発達障害の可能性があるという情報もあり、気になっている方もいると思います。
現在のところ、いつ寝返りをするのかと発達障害の関係は明らかになっていません。寝返りをする時期は個人差が大きく、そもそもしない赤ちゃんもいるため、寝返りだけで障害を判断することはできないといえます。
寝返りだけでなくそのほかのことも含めて気になる場合は、かかりつけ医や専門機関に相談することが大事です。相談先は後の章で紹介します。
寝返りの練習はいつからする?
寝返りをしない場合は練習した方がいいのかと気になる方もいると思います。
すべての赤ちゃんが寝返りをするわけではないため、寝返りをしないからといって無理に練習する必要はありません。
しかし、なかなか寝返りをしないで不安な気持ちがある、またはもう少しで寝返りができそう、という場合には寝返りの練習として保護者がサポートすることもできます。
ここでは、寝返りの練習としてできることをいくつか紹介していきます。無理に寝返りをさせる必要はないため、あくまでサポートとしておこなっていくといいでしょう。
また、寝返りの練習をする時期は赤ちゃんが体をひねるようになってからすることが多いようです。
腰や腕を使う遊びをする
寝返りをするための身体の使い方を覚えさせるために、腰や腕を使う遊びをする方法があります。
おもちゃを使って身体をひねったり、手を交差させたりする動作を促していくといいでしょう。
こういった遊びを繰り返していくことで、寝返りをするのに必要な筋肉や身体の使い方を身につけていきます。
腰や背中を支える
身体をひねったときに腰や背中など上半身を支えることも寝返りの練習になります。
赤ちゃんが身体をひねるようになったら、腰や背中を手で支えることでひねる動作のサポートしてきます。このような練習をすることで、赤ちゃんが寝返りをするのに必要な身体の使い方を覚えていくことにつながります。
いろいろな方向でおもちゃを使う
いろいろな方向から興味を引くことも寝返りの練習として効果的といわれています。
赤ちゃんの向いている方向の逆から声をかけたり、音のなるおもちゃを鳴らすと、赤ちゃんが興味を持って寝返りをしようという意欲につながります。
以上のようなことが寝返りの練習として効果があるといわれています。ただ、練習したからといって必ず寝返りをするわけではありません。赤ちゃんの様子も見ながら、無理のない範囲で実行していくといいでしょう。
寝返りするようになってからの注意点
赤ちゃんが寝返りするようになると、行動範囲が広がってできることも多くなります。
それに従って、転落防止や誤飲防止など注意した方がいい点も出てきます。
ここでは、赤ちゃんが寝返りをするようになる前後に準備しておいた方がいいことを何点か紹介します。
寝返りが早いと対策が間に合わないことも考えられるため、寝返りをしそうかなという状態になったらあらかじめ準備しておくといいでしょう。
ベビーベッドに柵をつける
赤ちゃんが寝返りをするようになると、最初に寝ている場所から大きく動くこともあります。柵がないベビーベッドやソファーなどに寝かせると、寝返りを打った拍子に転落することも考えられます。
そのため、ベビーベッドには柵をつけるようにして、赤ちゃんが落ちないような対策をするといいでしょう。
また、ベビーベッドと寝具の間に隙間があると、そこに赤ちゃんがはさまれることも考えられます。隙間がある場合は、何か物でふさぐようにしましょう。
赤ちゃんの近くに口を覆ったり巻き付くものを置かない
赤ちゃんの近くに寝返りの際に布など、口を覆ったり首に巻き付く可能性のあるものは置かないようにしましょう。
それとともに、赤ちゃんのそばに誤飲の可能性があるおもちゃなどが置かれていないか確認することも大切です。
直径39mm以下のものは赤ちゃんが飲み込んでしまうことがあるといわれています。大きさの目安でいうと、一般的にトイレットペーパーの芯が39mm程度なので参考にしてみてください。
あおむけで寝かせる
赤ちゃんがうつぶせで寝ていると窒息する危険性もあります。窒息防止のためにも1歳になるまでは赤ちゃんをあおむけで寝かせるようにすることが推奨されています。
それに、あおむけに寝かせていても寝返りをしていつの間にかうつぶせに変わることもあります。定期的に様子を見て、寝ている姿勢にも気を配っていくことが大事です。
また、うつぶせの姿勢の時に柔らかい寝具を使っていると顔が埋もれて窒息の危険性も高くなります。寝具も固めの赤ちゃん用のものを揃えるようにしましょう。
赤ちゃんが寝ているときには、注意したい点がいくつかあります。安心して子育てをするためにも、あらかじめ準備しておくといいでしょう。
発達が気になる場合の相談先
寝返りの時期だけでなく赤ちゃんの発達で気になることがあって、心配しているという方もいるでしょう。
そういったときは抱え込まずに専門機関に相談することで、原因や対策などが分かる場合があります。
専門機関では、赤ちゃんの発達について詳しいスタッフによるアドバイス、適した医療機関や支援機関の紹介などを受けることができます。
赤ちゃんの発達について相談ができる機関は、
- かかりつけの小児科
- 児童家庭支援センター(子ども家庭支援センター)
- 保健センター
- 児童相談所
- 児童発達支援センター
などがあります。
また、自治体独自に子育てに関する相談窓口を設置していることも多くあります。
気になる方は、お住まいの自治体のWebサイトなどをご確認ください。
発達が気になる子どもの学習塾
発達が気になる子どもへさまざまな支援を提供している学習塾として、LITALICOジュニアがあります。
LITALICOジュニアの対象は0歳の赤ちゃんからで、身体の動かし方や言葉の発達などが気になる子どもに対して、一人ひとりに合った支援を提供しています。
寝返りのほかにも「言葉が遅い」「指さしをしない」など心配な様子がある方は、一度お問い合わせください。
寝返りはいつから?のまとめ
寝返りは赤ちゃんの成長過程の一つで、あおむけの状態から身体をねじってうつぶせになる動作のことです。
赤ちゃんが寝返りをする目安の時期は6ヶ月前後です。目安時期になっても寝返りをしないことで不安になる保護者もいると思いますが、赤ちゃんの成長は個人差が大きく、寝返りの時期もそれぞれ異なります。また、寝返りをしないままの赤ちゃんもいます。
そのため、「いつ寝返りをするのだろう」と過度に心配する必要はありませんが、寝返りを含めて発達が気になる場合はかかりつけ医や専門機関に相談するようにしましょう。