LITALICOジュニアとは
発達障害のある子どもの療育と家族参加
早期療育における家族参加
今発達障害がある子どもたちは、早期療育が大切だと言われています。早い段階からお子さまに合った方法で支援をすることにより、生活において必要なスキルの獲得や、周りとの良好な関係性を形成することにつながります。
療育機関における支援のみでなく、ご家庭においても、生活のあらゆる場面でその子に合った関わりをすることにより、お子さまのスキル獲得や過ごしやすさにつながると言われています。
家族参加による支援時間と定着機会の増大
まず、子どもが自分に合った関わりをされる時間が増えます。 通所時のみでなく日常的に自分に合った関わりを受けることで、必要なスキルを獲得する機会が増えます。
ポジティブな行動をふやす関わり
近年の研究においては、PBS(Positive Behavior Support, ポジティブ行動支援)をベースにした関わり方が推奨されています。
PBSでは、日常の中で「子どもができていること」「がんばっていること」に着目します。不適切な行動を叱ったり罰をあたえるのではなく、適切な行動や不適切な行動をしていないことをほめたり認めることで、望ましい行動を増やす方法です。また同時に、お子さまが力を発揮しやすい環境を整えます。PBSを用いてポジティブ子どもと関わることにより、子どもの問題行動が減ったり、保護者のストレスが減る、などの研究結果が報告されています。
保護者へのサポート
家庭で子どもに合った方法で関わったり、ポジティブな関わりをするためには、保護者自身がどのような関わりが子どもに合っているのか知る機会が必要です。
例えば、ペアレントトレーニングという保護者さま向けのプログラムを受講したり、療育機関へ通う時にお子さまに合った関わり方を教えてもらったり、子どもに関するフィードバックが得られると、家庭でもお子さまに合った関わりがしやすくなります。
そして、ご家庭でのその子に合った関わりによって、教室での支援で獲得したスキルを、生活の場である家庭で復習し、学んだスキルの定着を促すことができます。
ペアレントトレーニングの例
「ほめ上手になろうプログラム」 |
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ほめることが大切な理由と望ましい行動を引き出すコツをお伝えします。さらに、どんな時にもほめポイントを見つけられる視点、効果的なほめ方を学びます |
「観察上手になろう(前編)」 |
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お子さまを見ていて、「なぜ?」「どうして?」と思う行動はありませんか。どんな行動にも必ず理由があり、理由によってサポートの方法も大きく異なります。 |
※上記はプログラムの一例です
文責:牟田暁子 / 監修:野口晃菜