勉強への苦手意識だけでなく親子関係まで改善
公開 | LITALICOジュニア編集部
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LITALICOジュニアに通ってからのKちゃんは、学力テストで満点に近い点数をとれるように。お母さまはペアレントトレーニングを受けることで、以前は、常に親が正解を示しそれに従うようにさせていたという親子関係にも大きく変化があったそうです。
今回は、そうしたKちゃんとお母さまの変化について詳しくお聞きしました。
目次
プロフィール
Kちゃん
年齢:9歳
ジュニア歴:10ヶ月
困りごと
- 勉強への苦手意識
- できないことをできるという
- 長文が書けない
- 親子喧嘩
- 要求があるとパニックに
- 保護者も常にイライラ
通ってからの変化
- 文章を書くことが好きに
- わからないことを伝えられる
- テストの成績が向上
- 親子関係の改善
- 要求を言葉で伝えられるように
- 保護者に傾聴の姿勢
LITALICOジュニアに通うようになったきっかけ
KさんはLITALICOジュニアパーソナルコースに通い始めて10ヶ月。それまでどの習いごとも「無理して行かせていた」けれど、LITALICOジュニアだけはKさん自身も望んで通っているといいます。 通所前に抱えていた「勉強への苦手意識」や「親子関係のトラブル」が、10ヶ月の間に激変。ご家庭の風景までもが大きく変わったのだと話してくださいました。
LITALICOジュニアに通うようになったきっかけは、学校から出された「日記を書く」という宿題でした。「何を書けばいいかわからない」と泣き始め、パニックになってしまいました。いくら私が「一緒に考えよう。どこに行って何をしたかをかけば日記になるよ」と言っても、聞き入れない娘を前にして、私のアプローチが間違っているのかもしれない、もしかしたら娘には学習におけるなんらかの困難さがあるのかもしれないと思って、専門の塾がないか調べ、LITALCOジュニアに出合いました。
〈「娘へのアプローチを間違えていたのかもしれない」暴れる娘を前にして悩んでいたというTさん〉
娘は小学校受験を経験していて、お受験塾の先生にため息をつかれたりしたことがトラウマになっていました。
でも、LITALICOジュニアの体験をしてみて、LITALICOジュニアの先生はマンツーマンで寄り添ってくれ、自分に合わせて自分だけを見てくれるし、結果だけを見るのではなく「分からないと言えたこと」を認めてくれる場所だから通いたいと言ったんです。
ここなら続けられるかも、通わせて意味があるかもしれないと思えて、通所を決めました。
通い始め当時(小学校3年生 8歳)の目標
- 分からないことを開示できる
- 人に助けを求めることができる
- 自分の考えを文章にできる(国語)
現在の目標(小学校4年生 9歳)の目標
- 国語の自由記述
- 算数の文章題
- 人に助けを求めることができる
文章読解は苦手だったのですが、最近は学力テストでも満点を取るほどになりました。
読解の際に、あいまいな表現がよくわからなかったようなのですが、LITALICOジュニアの先生から「言葉の定義があいまいなまま来ていたのかもしれない」と指摘いただきました。
人の目を気にするところがあり、わからないことがあっても「わからない」と言えないまま来てしまったのも原因かもしれません。
例えば「泣く」という表現について、悲しくて泣くときもあるが、うれしくて泣くこともあるということがピンときていませんでした。「こういうとき、Kさんならどう思う?」と、娘に引き寄せて考えさせてくれたことで、一つずつ文章題で聞かれていることと答えがリンクしていくようになりました。
算数の文章題でも、設問に含まれている単語が分からなくてとけない場面もありました。そういうときに「この意味がわからないから教えてほしい」と助けを求めることができるようになり、設問をとらえるところでつまづくことが減ってきています。
算数の文章題に取り組むKさん。わからないことも自分から質問できるようになってきた。
私の関わり方もペアレントトレーニングなどを受けて、変わりました。
以前は娘の勉強につきっきりだったのですが、最近は手放せるようになりました。「わからないから教えて」と言われれば教えますが、必要以上に干渉しないようになりました。そうすると、娘が変わりました。
以前は、問題が解けないととたんに地団太を踏んで暴れたり、扉をドンドンと叩いたりして手が付けられなくなっていたのですが、それがなくなりました。
その上、LITALICOジュニアで教えていただいた単元は、学力テストでも満点に近い点数をとれるようになったんです。
〈LITALICOジュニアに通うようになって、文章読解や、文字を書くことが10ヶ月で苦手から得意になったと話すお母さま〉
その様子を見て、本人が楽しいと思いながら取り組んだことは彼女の中に残るんだと痛感しました。無理強いさせても覚えるはずだ、学べるはずだと思い込んでいましたが、LITALICOジュニアでの100%彼女を認めてくれる指導、否定をしない指導、間違えても「そういう考えもあるね、でもこうだったらどうだろう?」と自分で間違えに気づかせる指導、それが娘にはとても合っているのだと思いました。
私のいままでの関りは、鬼教官みたいだったなぁと。
幼稚園時代から「人に会ったらなんていうんだったっけ?」「ポケットにはなにをいれるんだったっけ?」「玄関では靴をどうするんだっけ?」なんて、ことあるごとに指摘されて。小学校に入ってからも、勉強させなくてはというプレッシャーから習いごとをたくさんさせて。終わりのない要求にこたえ続けなくてはいけなかった娘はつらかったでしょうね。
授業後のフィードバックでは、その日に取り組んだ課題や、Kさんができたところ、つまづいたところなどを先生からお母さまに伝えています。今回の課題を踏まえて、ご自宅で取り組むことや、次回の課題設定についてもしっかり話をします。
認める授業で子どもが「思いを伝えられる」ように。ペアレントトレーニングで保護者が「傾聴」できるように。
LITALICOジュニアに通う前は、学習塾、水泳、英会話に通っていました。でもどれも本人の意思に関わらず、親が決めて通わせていたんです。
学校での勉強でもつまづく事があって「私はバカだから」と表現するようになっていました。でも人一倍人の目も気にするところがあり、できないことを素直にできない、わからないということも難しかった。習いごとも辞めたかったけれど、親の気持を汲んで辞めたいと言い出せないでいたようです。
LITALICOジュニアで徹底していたのは「間違ったことを言っても、分からないことを言うのは悪いことではない」ということです。娘が「わからない」というと、先生は「ありがとう」と言ってくれたのです。娘は先生とのやり取りの中から「わからないと言っていいんだ」と、頑なだった心がほどけていったのがわかりました。
小学校受験をさせたこともあり、家での娘とのかかわりは本当に一方的だったと思います。娘の言おうとしていることを予想して、途中で遮ってしまい、最後まで聞かなかった。聞いている風にしていても「はいはい」と言っているだけで実は娘の思いを汲み取ってはいなかった。常に親が正解を示し、それに従うようにさせていたんです。
でもLITALICOジュニアに通うようになって、保護者もペアレントトレーニングを受けられる機会があるのですが、「一旦娘のいうことを受け入れる」ことの大切さを知りました。ペアレントトレーニングを通して、私の娘との関わりを客観視できたのは大きかったです。
娘に勉強をしなさいと一方的に言うだけではなく、私自身も勉強をしようと思ったんです。それで、英会話をはじめました。母親が勉強する姿、がんばっている姿を見せられることもよかったし、娘にかけるウエイトが相対的に減ったのも良かったのだと思います。
LITALICOジュニアの先生方も「保護者自身が充実していることが子どもの心の安定につながる」と後押ししてくれました。
母親としての役割だけではなく、自分自身を充実させることは否定されることではないんだと分かったのが、私自身が変わる大きなきっかけとなりました。
〈LITALICOジュニアに通うようになって、自分自身も大きく変わったというTさん〉
娘はずっと「バタフライまでできるようになったらスイミングを辞めたい」と思っていたようです。LITALICOジュニアに通うようになってから、その意志を私に伝えられるようになりました。
以前の私だったら「一度始めたものはそう簡単にやめるべきではない、いやなものは乗り越えるべきだ」と言っていたと思います。
でも、ペアレントトレーニングで関わり方を教えていただいていたので「一度家に帰って、一緒にゆっくり話し合いましょう。理由を聞いて、お互い納得できる形を見つけよう」と言うことができました。そして、しっかりと娘と話し合い、バタフライまで合格をしたので、月末までは頑張って通ってから辞めようと決めることができました。
娘自身が思いを伝えられるようになったこと、そして母である私がその思いを受け止め傾聴できるようになったこと、その両方の変化があったから、家の中の様子も大きく変わっていきました。
夫婦関係も変わりました。以前は喧嘩ばかり。娘にがみがみいう私に対して、「大丈夫だから」という夫にイライラしていましたが、今は夫のゆったり構える姿勢を見習わないといけないと思えるようになりました。
今はすごくゆったりした気持ちです。「勉強が嫌い」「勉強ができない」という思いは払拭してあげたい、興味があることがあるならそれを伸ばせるよう支えてあげたいですね。
娘は小さなものをつくるのが好きなんです。ミニチュアの野菜を紙粘土で器用につくったりしていて。そういう楽しみも大切にしてあげたいなと思っています。
先生からのコメント
初めてお会いした時は、常に小声で緊張気味にお話をしていたKさん。
学習への不安感が強かったため、ご本人が好きなアニメの話から時系列説明や気持ちの理解に取り組んでいきました。
すると、徐々に文章問題からも登場人物の気持ちや状況を読み取ることができるようになり、自分の経験や気持ちも作文で書けるようになっていきました。
お母さまをはじめ、ご家族のみなさまがお子さまに寄り添ってくださったこともご本人にとって大きな自信になったと思います。
今では、文章を読んで、自分の考えを書く自由記述にチャレンジしているKさん。
楽しくお勉強に取り組めるよう、自分にあった学び方を一緒に探していきましょう!