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「友だちの作品をわざと壊す」「ちがう行動をする」家庭では見えない問題行動。通塾後「褒められること」で変化が?
2024年02月06日公開 | LITALICOジュニア編集部
スタンダードコース
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パーソナル
プロフィール
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Tくん
年齢:6歳
ジュニア歴:7ヶ月
困りごと
- 気持ちの切り替えが苦手
- わざと人の嫌がることをする時がある
- 落ち着きがない
通ってからの変化
- 相手の気持ちを想像できるように
- 状況に合わせた行動が増えた
- 抽象的な質問にも答えられるように
家庭では見えにくかった問題行動に衝撃
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LITALICOジュニアに通い始めたきっかけから教えてください。
お母さま:保育園の先生から、専門機関への相談を勧められたことがきっかけです。お友だちのつくった作品をわざと壊したり、みんなで歌を歌う時に一人だけ別の歌を歌ったりと、反抗的な態度や行動が多かったようなんです。実際に保育参観で園での様子をみてみると、家とはまったくちがう姿に私たちも衝撃を受けて……。相談機関を探している時に、LITALICOジュニアに出会いました。
ご家庭ではとくに困った行動はみられなかったのですね?
お父さま:ええ。だから保育園での様子をみたときには、とても驚きました。それまでも、言葉の発達がゆっくりめであること、好きなことから別の活動への切り替えがうまくできないことなど、折に触れて保育園からお話はあったんです。ただ、それも早生まれだからだろう、とあまり深刻に捉えていなかったんですよね。
LITALICOジュニアの第一印象を教えてください。
お母さま:体験授業のあとのフィードバックで、「視覚からの情報の理解度は高いけれど、耳からの情報処理は苦手」とご指摘をいただいて、すとんと納得したことを覚えています。50分という短い時間の中で、息子の特性をしっかりみてくださっていることに感銘を受けました。
お父さま:体験授業の前にも、事前に電話でヒアリングをしてくれて。息子の好きなキャラクターを聞いて、体験当日にはそのシールを用意してくれていたりと、きめ細やかな対応をしてくださって。おかげで体験の日から、息子も楽しんでいる様子でした。
ハードルを下げて褒めることを意識
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実際に通塾し始めて、驚かれたことや印象的だったことはありますか?
お母さま:最初の1ヶ月は慣れない教室、先生への緊張もあり、猫をかぶっていた息子。1ヶ月が過ぎると、乱暴な言い方をしたり、ちくちく言葉を使ったり、わざとまちがえてみたりと、保育園と同じような行動をみせるようになってきました。それでも先生は頭ごなしに叱るのでなく、褒めながらよりよい行動をとれるような声かけをされていて。褒めることの重要性を、改めて感じました。
お父さま:小さなことでも褒めたほうが、子どもは前に進める、成長できる。それは、妻と2人で受けたペアレントトレーニングでも気付かされたことです。いままでも、お手伝いなど、親からみて「いいこと」ができた時には褒めていました。でも、お風呂上がりにパジャマを着る、ズボンのなかにシャツを入れるといったことは、できて当たり前だと思っていたので褒めたことはなかったんです。いまは、そうした些細なことでも、できたことやがんばっていることをみつけて褒める意識ができてきましたね。ハードルを下げて褒める意識を持てるようになったことは、LITALICOジュニアに感謝していることのひとつです。
おうちで褒められることが増えて、Tくんの反応は変わりましたか?
お母さま:最初は、褒められることが単純にうれしかったようです。最近では「なんでえらいの?」と、褒められた理由を聞いてくることも多いですね。照れもあるのかもしれません。「全然、えらくないよ!」なんて言うことも(笑)。息子が「なんで?」と聞いてきたときには、ちゃんと理由を伝えることを大事にしています。
継続的なプログラムで一歩ずつ成長
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現在、授業ではどんなことに取り組んでいますか?
お母さま:相手の気持ちを想像したり、自分の気持ちを伝えたりという練習をしています。最近では、「ママはいま、うれしい?」「僕がこれやったら、悲しい?」という質問が出ることも。気持ちの確認をするような言葉は、今までの息子からは出なかったもの。ママが悲しくなるなら、これはしないようにしよう、と考えられるようになったのは大きな成長だと思います。保育園でも、以前より先生のお話を聞けるようになっているようです。
お父さま:LITALICOジュニアの授業は、前回、前々回の内容を継続的に取り入れて、段階的に理解を深めていく設計になっていると思うんですね。小さなステップを踏みながら、できることを一つずつ増やしていく。感情コントロールの練習もずっと継続して取り組んでいるからこそ、LITALICOジュニアの教室内だけでなく、園でも実践できるようになってきているのかな、と思います。
お母さま:また、毎回の授業で「席を立つときは手を挙げる」「相手の目を見て話す」といった練習もしていて。小学校に入ってからも必要なスキルなので、今から取り組めていることはとてもありがたいです。
保育園でもLITALICOでの指導内容を取り入れて
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通塾をはじめて7ヶ月ですが、ご両親からみてもTくんの成長を実感する場面が増えていらっしゃるのですね。
お母さま:以前は抽象的な問いかけが苦手で、たとえば「保育園どうだった?」と聞いても答えられなかったんです。それが通塾開始から3ヶ月経った頃から、「楽しかった!」「お絵描きをした!」というように、抽象的な質問にも答えてくれるようになりました。
お父さま:状況を理解する力もついてきているようです。保育園からも、「先生が話している時に大声をあげたり、机に乗ってしまったりという問題行動が少なくなってきた」と聞いています。
お母さま:LITALICOジュニアでの取り組みは、保育園にもお伝えしていて。園でも、注意をするときには感情のイラストを使ったりと、視覚的にも理解がしやすいように工夫してくださっています。
わが子への理解がより深まった
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Tくんにとって、LITALICOジュニアはどんな場所だと思われますか?
お母さま:大好きな先生と遊べる場所。LITALICOジュニアに通う木曜日をとても楽しみにしていて、「今日、木曜日?」「ちがうよ」というやりとりは何度くり返したことか(笑)。
お父さま:行きたくないと嫌がったことは、これまで一度もないですね。
ご両親にとってのLITALICOジュニアは、どんな存在ですか?
お母さま:気づかなかったことに気づかせてもらえる場所です。うちの子ってこういう一面もあるんだ、という発見がたくさんありました。また、次の授業までの1週間、家庭でどう過ごしたらいいか、どんなふうに褒めたらいいか、具体的に教えていただけることに感謝しています。保育園で困った行動があった時にもすぐに相談できるのもありがたくて。具体的なアドバイスをいただけるのが、とても心強いです。
お父さま:LITALICOジュニアで教えてもらったこと、気づいたことを日常にも応用していくと、ピタッとハマる場面があるんですよね。7か月の通塾で、日常でも成長を感じられるシーンが増えています。子育ての渦中では、意外と「うちの子ってどういう子なのか」と改めて考える機会ってないものですよね。授業のフィードバック、ペアレントトレーニングなどで、子どもに真正面から向き合う時間をつくれたことは、とてもよかったと感じています。
先生からのコメント
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入塾当初は、人見知りもあり、ガチガチに緊張していたTくん。お母さまの後ろに隠れて、不安そうな表情だったことを思い出します。ご両親からは、「集団行動でみんなとちがうことをしてしまうことが多く、それを注意されると余計にヒートアップして悪ふざけをしたり、反抗的なことをしてしまう」というご相談がありました。
授業では、「他者の気持ちを読み取りと理解」「状況の把握」「自分の気持ちや考えの伝え方」の3つに重点をおいて、カリキュラムを作成しています。授業中に私が「困ったな」と言うと、「先生、困ってる?」と聞いてくれたり、私が喜ぶと一緒に笑ってくれたりと、以前と比べ、人の気持ちに目が向くようになりましたね。自分の気持ちや考えの説明も、目に見えて上達しています。
授業後のフィードバックでは、毎回お母さまがご自宅でのTくんの成長ぶりを教えてくださり、LITALICOジュニアとご家庭とで手を携えて進めていますね。ペアレントトレーニングを始め、ご両親が普段からTくんに寄り添ってサポートしていることが、Tくんの成長につながっていると感じます。
春には1年生ですね。この調子で、いいかたちで就学ができるように応援しています!
通っていた教室
LITALICOジュニア
石神井公園西口教室
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