まったく参加しなかった集団活動に自分から参加するようにー子どもとの関わり方を見直すことで、親子ともにスモールステップで成長!
2024年02月21日公開 | LITALICOジュニア編集部
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パーソナル
プロフィール
Nくん
年齢:6歳(年長の学年)
ジュニア歴:3年
困りごと
- 言葉の発達が遅れている
- 衝動的に行動してしまう
- 集団活動に参加することが難しい
通ってからの変化
- 自分の気持ちを言葉で伝えられるようになった
- 集団活動に参加できるようになった
言葉の遅れがあり、みんなと遊ぶことに抵抗が
どのような経緯でLITALICOを利用されることになったのでしょうか?
上の子よりも言葉の発達が少し遅いなという認識はあったのですが、そこまで気にしていませんでした。3歳児健診の時にも何か指摘されることはありませんでしたね。それからしばらくして、保育園の先生から言葉の遅れと感情のコントロール面が気になるという話をされて、LITALICOジュニアに通い始めました。
最初はスタンダードコースで利用できる教室に申し込みの申請をしたのですが、空きがなくパーソナルコースの教室から通い始めました。その後、スタンダードコースでも空きが出て、今は週に2回、パーソナルコースとスタンダードコースの両方の教室に通っています。
※LITALILCOジュニアのパーソナルコースとは、どなたでも通うことができ、お子さまの課題にマンツーマンで短期集中的にアプローチするコースです。スタンダードコースは、通所受給者証をお持ちの方または取得見込みの方が対象となり、自己負担額の範囲でご利用いただけるコースです。
LITALICOジュニアに通い始めてから、Nくんはどのように変化しましたか?
衝動的な行動がだいぶ減りましたね。嫌なことがあったら「嫌だよ!」と大きな声で言ってしまうことはありますが、保育園で友達に手を出すことはほとんどなくなりました。
以前は、外に出て遊ぶことが嫌だったようで、保育園でみんなが外遊びをする時は部屋で絵を書いて待っていることが多かったんです。最近はみんなと一緒に散歩に行ったりボール遊びをしたりするようになりました。保育園でやっている体操教室にも以前はまったく参加しなかったのに、今は自分から参加するようにもなったようです。前よりも保育園で過ごしやすくなったんだろうなと感じますね。
集団の中でもいろいろなことができるようになっていったのですね。
そうですね。今の保育園の先生は息子の特性を分かってくれますし、何年も一緒に過ごしている友達もいるという前提はありますが、成長してきた部分もあって楽しく過ごしていると思います。
来年度、小学校に入学してからは特別支援学級に在籍する予定です。もし息子が望むなら、ゆくゆくは通常学級に移籍できるといいなと思っています。もちろん通常学級に行くことがゴールではないですし、どこに在籍してもいいと考えています。
しかし、息子が通常学級に行きたいと言っているのに行かせてあげられないのは可哀想だなと思うので、ドリルやプリントを使って、毎日少しずつ基礎学習に取り組む時間を取るようにしています。
子どもと一緒に、親も成長していると実感
NくんがLITALICOジュニアに通い始めてから、お父さま自身にも変化はあったのでしょうか?
私も妻も、親として息子とどう関わるかを見直すことができました。LITALICOジュニアの先生の関わり方を見させてもらって、勉強になることがたくさんあったんです。ペアレントトレーニングも受講したのですが、知らなかったことが多く「なるほど」と思える内容ばかりでした。
どのようにNくんとの関わり方が変わったのでしょうか?
それまでは息子のできないところに目が向いてしまっていました。どうしても「うまくしゃべれないから、しゃべれるようになってほしい」と考えてしまって…。けれど、LITALICOジュニアに通い始めてからは、今できることに注目していくことが、成長に向けた一番の近道なんだと実感するようになりました。
今は以前よりもたくさん褒めるようになりましたし、それによって息子のできることが増えていった感じがしています。息子との関わり方を見直すことで、息子だけではなく、親である私たちもスモールステップで成長していけたと思っています。
以前よりもできることに注目したり、褒めたりすることが増えていったのですね。
そうですね。LITALICOジュニアに通い始めた頃は、とくに褒めることを意識しました。例えば、簡単なお願いをしてそれができたら「ありがとう。助かるよ」と伝えるような感じです。ちょっとしたことでも、お手伝いをしたら相手が喜んでくれるんだということを伝えたいなと思っていたんです。
褒めてばかりではなく、妹に手を出した時は注意することもあります。以前はよくないことだと伝えても言葉の理解が難しくてあまり伝わっていない様子でしたが、今は「これはやってはいけないことなんだ」と理解してくれるようになったと思います。
できたことに注目。家庭での会話が明るくなった
Nくんにとって、LITALICOジュニアはどのような場所だと感じますか?
毎回、LITALICOジュニアに行くことを楽しみにしています。日中動きすぎたり、旅行に行った帰りだったりすると疲れて行き渋ることはありますが、「嫌だ」ということはありません。
LITALICOジュニアに通っているのは火曜日と木曜日なので、その日は妻か私のどちらかが早めに保育園に迎えに行くんです。それ自体も特別な感じがして、うれしいのかもしれませんね(笑)。
LITALICOを利用されて、一番よかったことは何でしょうか?
子どもともそうですし、夫婦でもきちんと向き合うようになったなと思います。まずLITALICOジュニアの先生たちが私たちに向き合ってくれるので、夫婦や親子の関わり方も変化していったなと思います。
LITALICOジュニアに通っていなかったら、正直家庭内の会話がもっと暗くなっていただろうなと思います。息子の気になるところやできないことを中心に話していたかもしれません。でも、LITALICOジュニアでは息子のできない部分ではなく、できることに注目してくれます。私も一緒に息子の成長を感じられたことで、家庭内でもできるようになったことや関わり方の工夫について話すようになりました。
やはり相談できる人が近くにいることは大切だなと思います。この先息子がどうなるのか不安なこともありましたが、LITALICOジュニアの先生はその気持ちを親身になって受け止めてくれましたし、関わり方について整理して教えてくれたりもしました。
LITALICOは、子どもと向き合える場所
最後に、お子さまについて悩んでいる方へメッセージをいただけますか?
親自身が子どもとちゃんと向き合えるようになるところが、LITALICOジュニアの一番のよさだと思います。夫婦だけでは分からないことはもちろんありますし、子育てに関しては親だからこそ視野が狭くなってしまう部分もあります。
LITALICOジュニアでは3か月に1回の頻度で夫婦で面談があります。面談では、私たちが悩んでいることを聞いてもらったり、先生の見立てを聞かせてもらったりすることで、一つひとつの課題が整理されていく感じがしています。夫婦だけだとお互いの主観も入ってしまいますし、なかなかゆっくり話す時間が取れないこともあります。なので、LITALICOジュニアの先生にも入ってもらって、夫婦でじっくりと子育てについて考えていける場所だと思います。
先生からのコメント
LITALICOジュニアに通い始めたばかりの頃は、欲しいものがあった時に「ママ、ちょうだい」と2語文で伝えたり、「こっちおいで」と言われたらその言葉に反応したりすることを目標にしていました。今では使いたい玩具がある時に、「取りたい玩具があるから(玩具が置いてある部屋に)入っていいですか?」と理由も含めて自分がやりたいことを相手に伝えられるようになりました。Nくんは体を動かすことが好きなので、授業の中では椅子から立ち上がって活動する時間をつくっています。また、最近はゲームで負けてしまった時に気持ちを切り替える練習をしています。切り替えが難しい時のために「Nくんルーム」というスペースを用意していて、そこでは毛布にくるまったり寝転んだりできるようにしています。しばらくそこで過ごし、落ち着いたら自分から戻ってこられるようにもなりましたね。
ここまで成長できたのは、ご両親がNくんのいいところを見つけて、いつも前向きに関わってくださっているからだと思います。そして、LITALICOジュニアに来るときは元気よく「こんにちは!」と挨拶をしてくれるNくんからはいつも元気をもらっています。かっこいい小学生になれるように、これからも一緒に頑張りましょう!