LITALICOジュニアは子どもにとって楽しい習い事。親の学びと、心の支えにもなった
2022年12月15日公開 | LITALICOジュニア編集部
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その後、長男Tくんだけでなく、Tくんとは別の課題があった次男、三男も利用をLITALICOジュニアを利用してくださっています。
今回は、Litalicoジュニアに実際にご利用を開始されて、お子さまとお母さまにどのような変化があったのかお聞きしました。
目次
プロフィール
Tくん・Yくん・Sくん
年齢:9歳・6歳・4歳
診断名:自閉スペクトラム症
困りごと
- Tくん:気に入らないと床に頭を打ちつける
- Yくん:思っていることを言葉にできない
- Sくん:納得がいかないと大声で抵抗する
通ってからの変化
- Tくん:気持ちの切り替えができるようになった
- Yくん:自分から相談できるようになった
- Sくん:言葉で交渉ができるようになった
発達障害グレーゾーンかも?と思ったきっかけ
-3人のお子さんについて教えてください。
長男(Tくん)が9歳、次男(Yくん)が6歳、三男(Sくん)が4歳です。長男がきっかけでLITALICOジュニアに通い、その後現在は、次男と三男がLITALICOジュニアを利用中です。
長男が赤ちゃんのときに背ばいをしていて「あれ?」と感じたのが最初に発達が気になったきっかけでした。
当時は知識もありませんでしたが、どう対応したらいいのか分からず、色々な情報を調べる中で「発達障害かもしれない」と感じていました。
児童発達支援の教室があると知り、とにかく頼りたかった
もしかしたら…と考えていらっしゃったのですね。長男のTくんがLITALICOジュニアに通うようになったきっかけは何でしたか?
地元の友人のお子さんが児童発達支援に通うことを勧められた話を聞いたり、自分でも発達障害グレーゾーンかも?と感じていたことから、子育て広場で相談しました。
児童発達支援の教室があるなら通いたい!という希望も伝え、それがきっかけで療育センターを紹介されました。
その際、診断は受けられたのでしょうか?
療育センターでは「自閉スペクトラム症」と診断がつきました。診断がつくことには少し抵抗はありましたが、それより子どもにとっても、親である自分自身のためにも、児童発達支援の教室に通いたいという気持ちが強かったです。
その療育センターに、LITALICOジュニアのパンフレットがあったんです。
最初は利用定員がいっぱいで、空きが出るのを待っていましたが、桜木町の教室が新しくオープンすることになり通いはじめました。
新しくオープンする教室に通われることになったんですね。LITALICOジュニアの印象はいかがでしたか?
教室は入口にマグネットで遊べるものが置いてあったり、名前の掲示がイニシャルだったりといった工夫があり、なるほどと思いました。
スタッフの方の感じがとてもよくて、契約に関する説明などもとても丁寧でした。利用することでいい方向に進むためのサポートが得られる、と期待をしていました。
こだわりの強さや、気持ちの切り替えの難しさに、上手く対応できるようになっていった
通所を始められた頃は、長男Tくんにはどんな困りごとがありましたか?
LITALICOジュニアには3歳3ヶ月から利用しました。その頃は、長男は自分から発信することや相手の言っていることを理解することが課題で、絵カードや単語でコミュニケーションをとっていました。
気に入らないことがある時に床に頭を打ちつけてしまう、自動ドアを自分の手で閉めたがる、誰も乗っていないエレベーターじゃないと乗りたくない、というようなこだわりもあり、対応に困っていました。
お母さまも対応に悩んでいらっしゃったんですね。LITALICOジュニアの利用で、Tくんにはどんな変化がありましたか?
気持の切り替えの難しさや、こだわりの強さについて、「適切なかかわりをすると上手くいくんだな」ということが分かっていきました。
かんしゃくが起こる前に事前に見通しを伝えること、こだわりが出る前に説明をすること、できた後に褒めるなど、教室で学んだことを自宅でもやっていました。特に困った時のヘルプが出せるように、こんな風に助けてっていうんだよ、ということを伝えていました。
時間をかけて、言葉で説明したり交渉をしたりといったコミュニケーションができるようになると、年長になる頃には、気持ちの切り替えもできるようになっていました。
長男は教室はとても楽しいところだと感じていたようです。教室へは電車で通っていたのですが、通る電車の駅の名前を覚えることも楽しんでいました。
教室で学んだことを持ち帰り、家でもチャレンジ
ご家庭ではどのような変化がありましたか?
毎週の利用で学んだことを家に持ち帰って、チャレンジしていました。
年長さんの頃には、朝学習する、帰ったら手を洗うなどの1日のルーテインのルールを決めて、上手く守ってくれていました。困っていたこだわりが、いいこだわりに変化したなと感じます。
ご家庭でもルールを決めるなど、ご両親も意識して工夫されていたのですね。
はい、両親でペアレントトレーニングも受けました。
「褒め上手になろう」「伝え上手になろう」などのプログラムをうけることで、知っているだけではなかなかできない褒めること、伝えることを日常でできるようになりました。
伝え方ひとつで子どもの受け取り方は大きく変わるので、ペアレントトレーニングを学べたことは大きかったです。
困りごとは兄弟それぞれ。子どもに合った対応を学べた
次男のYくんの困りごとは、どんなことでしたか?
次男は、2歳くらいのころ、想いをうまく口にできないことや、分かりやすくものを伝えられないことから発達が気になり始めました。
すでに長男がLITALICOジュニアに通っていたことで発達についての知識がついていた分、早めに気づいたのだと思います。
長男とはまったく違うタイプだったことから、どう対応していいか分からず、長男が小学校へ進学する入れ替わりのタイミングでLITALICOジュニアの利用を開始しました。
Yくんの場合は、LITALICOジュニアに通うことで、どんな変化がありましたか?
次男は完璧主義なところがあり、うまく自分から話したり表現することができないことが課題でした。LITALICOジュニアに通うことで人に認めてもらう体験をすることができてよかったと思います。
年長になった今では、課題だった困ったときに自分から相談することができるようになってきました。
自由に遊ぶことが好きで、カードなどを渡すと自分の遊びを開発して楽しんでいます。
サポートを受けるのは早ければ早いほどいい。親の不安や負担を軽減できた
三男のSくんの困りごとは、どんなことでしたか?
三男は、怒りんぼうでわがままなところがあり、とにかく家でずっと怒っていました。
納得いかないことには大きな声で抵抗したり、TPOに合わない行動をしがちなことに困っていましたね。
兄2人の経験から、サポートを受けるのは早ければ早いほどいい、親の不安や負担も軽減できると分かっていたため、2歳の4月からLITALICOジュニアを利用しました。
ご兄弟それぞれに困りごとに違いもあったんですね。Sくんは、LITALICOジュニアに通うことで、どんな変化がありましたか?
言葉の遅れも気になっていましたが、利用する中で、だんだんと発語も増えていきました。
教室での「作業するものがないときに先生に伝える」「友達間の貸し借りをしてみる」などの指導により、自分の言葉で伝えることができるようになってきています。
子どもが楽しんでくれたら、みんながハッピーになる
お母さまにとってLITALICOジュニアはどんな場所ですか?
LITALICOジュニアで先生の子どもとの関わり方を見て、まず最初に学んだことは「時間をかけてやっていくんだな」ということです。
今思えば、はじめは療育は子どもを更生させる軌道のレールに載せることだ、というようなイメージもどこかであったのですが、子どもが楽しいと思うことなら自分で動くんだ、こんな風に接していくんだ、と徐々に分かっていきました。
通所の時間がお母さまにとって学ぶ機会でもあったんですね。
そうです。LITALICOジュニアに通う時間は、親自身の姿勢や気持ちを確認する時間になっています。
平日の送り迎えを母が、土曜の送り迎えを父が行うことにより、情報を夫婦で共有できるようにもなりました。ペアレントトレーニングも一緒に受けて良かったと思っています。
ご両親ともに参加され、学ばれていったのですね。お子さんとの関わりで、特に意識されていることはありますか?
やっぱり子どもが楽しいのが1番ですよね。親としても、自分のやってほしいことをやってもらうためには、楽しくさせてあげてスムーズにいけば、みんなハッピーになります。褒めてあげる、認めてあげる、それを続けていくことを学びました。
これから、子どもたちには、こうなりたいと思う自分になっていってほしいなと思います。また、これまでたくさんのサポートを受けているので、その恩返しができる人になってほしいです。
子どもにとってLITALICOジュニアは「とっても楽しい習い事」。
このインタビューをご覧になっている保護者さまへメッセージをお願いします。
利用してみるといいことあるよ!と伝えたいです。
私自身、長男の困りごとに対して、どうしたらいいか分からないという想いで利用をはじめました。発達やかかわりについて、とても勉強になりましたし、親である自分自身が支援に繋がっていたかったのだと思います。先生たちはみんな気さくで話しやすく、安心できました。
LITALICOジュニアは今では子どもたちにとって、とっても楽しい習い事で、親にとっては心の支えです。どう見られるかな?など気にせずに、困ってる時には助けを求めてみたら?と伝えたいです。
※本記事の画像はイメージです。
先生からのコメント
長男のTくんとは東戸塚に移られた時にお会いしました。はじめはTくんの困りごとが何か分かりづらく、お母さまともやりとりをしてTくんの理解をしていきました。
自分の気持ちを説明することや、遊びでの勝ち負けの結果を受け入れるなどが困りごとだと分かり、だんだんと仲良くコミュニケーションできるお友達も増えていきましたね。
今も通所中の、次男のYくんは、はじめお友達の前では緊張して、引っ込み事案になることもありました。今ではマイペースさとの付き合い方を学びながら、お友達ともかかわれることが増えました。
三男のSくんもはじめは緊張が見えましたが、今では自分を出せるようになって、これからは自分の気持ちとの付き合い方を練習していくところですね。
Mさんご家族は、親御さまがお子さんの特性について積極的に学び、理解してくださいました。
「こういうことなのか」と理解し言葉にできたことを、ご自宅でのお子さまとのかかわりや、お子さんの説明書の作成などに活かしていただけたのだと思います。
特性を理解しながらも、ご兄弟それぞれの素敵なところを伸ばそうとかかわっていらっしゃるご様子に、私もとても学びになっています!