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成長事例

ADHD(注意欠如多動症)の子ども(7歳/小2)の成長の様子 「 気持ちのコントロールをしてみよう 」

小学校2年生のゆうきくん(仮名)への指導の様子をご紹介します。
ゆうきくんは人と話すことが大好きなお子さまで、ADHD(注意欠如多動症)※の診断を受けています。

※ADHDは以前は「注意欠陥・多動性障害」という診断名でしたが、2022年発刊の『DSM-5-TR』では「注意欠如多動症」という診断名になりました。この記事では以下、ADHD(注意欠如多動症)と記載しています。

ゆうきくんの困りごと

ゆうきくんの困りごと

ゆうきくんは6歳のときにADHD(注意欠如多動症)※の診断を受けました。
ADHD(注意欠如多動症)のお子さまによく見られる特徴として、以下のようなものがあります。

・話を集中して聞けない、作業が不正確、なくしものが多いといった「不注意」
・体を絶えず動かす、離席する、おしゃべり、順番を待てないなどの「多動性」「衝動性」

このような特性から、日常生活に困難を生じます。特性のあらわれ方によって多動・衝動性の傾向が強いタイプ、不注意の傾向が強いタイプ、多動・衝動性と不注意が混在しているタイプなど主に3つに分けられます。

ゆうきくんにも同様の特徴や行動がよく見られていました。
例えば、ご家庭でゲームの点数がうまくとれないときや、やめなくてはいけないときにイライラし、衝動的に壁やドアを蹴ったり殴ったりしてしまい、保護者さまも困っていました。
また、学習塾の授業中、解けない問題があるとイライラし、問題用紙をぐしゃぐしゃにしたり鉛筆を折ってしまうことがありました。それを先生に注意されることで、塾に行きたくないと行き渋りがみられていたそうです。

保護者さまは、このような困りごとが週に数回起こっていたため、支援を受けられる場所を探していました。
また、ゆうきくん本人も、どうしていいかわからず困り、自信をなくしている様子がみられました。

ゆうきくんの特徴

ゆうきくんはお話することがとても好きで、授業に来るたび、
「今日は学校で◯◯くんと鬼ごっこしてね~……」
「このゲームの難しいところは、高得点が出せないところなんだよね……!」
と、指導員に、自分の知っている知識や、その日の出来事を楽しくお話してくれました。
ただ、帰宅準備の切り替えがスムーズにいかずにドアにあたる様子がみられたり、一見できなさそうなゲームには黙って拒否をするなどの様子が見られました。
また、言葉を聞いて行動するよりも、イラストや色のある情報を見たほうが行動しやすい特徴がありました。

LITALICOジュニアが安心して通える場所になるように

まずは、LITALICOジュニアが安心して通える場になるように、好きなゲームについて話してもらったり、一緒にカードゲームをしたりして、信頼関係を築けるようアプローチをおこないました。

はじめは、課題の拒否がみられたり、関係のない話を一方的にしたりするなどの様子が見られましたが、指導を重ねる内に、笑顔で「次はなにするの?」と自分から尋ねたり、「もう一回やりたい!」と言葉での要求がみられるなど、安心してコミュニケーションをとる様子が見られるようになりました。

気持ちをコントロールできるようにアプローチ

気持ちをコントロールできるようにアプローチ

次に、本来のねらいであった、「気持ちのコントロール」や「叩かないで違う方法で伝えること」に取り組みました。

「気持ちのコントロール」に役立つ教材として、「気持ちの温度計」を使用しました。
この教材は、自分の気持ちの高まりや落ち込みを段階的に捉え、表現することを練習できます。

ゆうきくんと、どんなときに自分の気持ちがあがってしまうのか、また今の気持ちがどれくらいの温度なのかを一緒に確認していきました。

気持ちは目に見えないので、自分の気持ちがどれくらいなのか、捉えることが難しいのですが、ゆうきくんが自分の気持ちを捉えられるように「気持ちの温度計」に当てはめながら練習しました。

「ものを叩く」という行動を「言葉で伝える」行動に

これまでゆうきくんは、「イライラする」→「ものを叩く」→「周りから怒られる」→「自分でも嫌になる」という行動パターンがあったそうです。
そこで、LITALICOジュニアでは「ものを叩く」という行動を「自分の気持ちを言葉で伝える」という行動に変えるアプローチをはじめました。

ロールプレイを通して要求を「言葉で伝える」練習をおこないます。
例えば、「問題がわからないから教えてほしいです」と言えるように、指導員が促します。ゆうきくんが「言葉で伝えた」ときには、たくさん褒めたり、一緒にゲームをしたりすることで、「言葉で伝える」行動を引き出しやすくし、定着させていきます。

こうした指導を通して、ゆうきくんは、通い始めた当時のような「衝動的にものをたたく」という行動が減り、ご家庭で具体的に言葉で伝えられるようになってきたそうです。

ご家庭でのアプローチも効果的

ゆうきくんの望ましい行動が増えた背景として、ご家庭でのアプローチも効果的でした。

LITALICOジュニアの指導だけではお子さまにアプローチできる時間に限りがあるため、ゆうきくんの保護者さまに、ペアレントトレーニングを通して、褒めるポイントや伝え方のコツをお伝えしました。
例えば、ご家庭で、イライラしたときに言葉で伝えられたら褒める、という風に、授業で学んでいることがご家庭でもできたときを見逃さずに褒めていただくようお願いしました。また、イライラする様子が少し見られたときに、「今、気持ちの温度計どのくらいかな?」と声をかけ、イライラが爆発する前に気づけるようなサポートをおこなっていただくようにお願いしました。
ペアレントトレーニングを受けていただいた後は、ご家庭で学んだ内容を実践いただき、授業のたびに、ご家庭でのアプローチについて指導員と振り返りをおこないました。
その結果、ゆうきくんはご家庭でもLITALICOジュニアでも褒められる場面が増えて、自信をつけられたように感じます。

LITALICOジュニアでは、今までたくさんの発達障害の子どもの指導例があります。
お子さまの発達でお困りのことは、まずお気軽に相談してください。

【参考資料】

文責:井田美沙子
監修者:博士(障害科学) 野口晃菜

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