ハイハイをしていた赤ちゃんがつかまり立ちをし、つたい歩きをするようになると、いつから歩くのかが気になる保護者の方もいるかもしれません。
赤ちゃんが歩き始める時期には個人差があり、赤ちゃんのペースを見守ることが大切です。
この記事では、赤ちゃんが歩き始めるのは一般的にはいつからなのか、赤ちゃんが歩き始めるまでの過程や、赤ちゃんが歩くのを促すための練習方法について解説します。
赤ちゃんの発達が気になる場合の相談先も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
赤ちゃんはいつから歩く?
一般には、赤ちゃんがある程度上手に歩けるようになるのは1歳6か月前後だとされています。
それより前の1歳ぐらいから、つかまり立ちではなく一人で立てるようにもなってくるので、この時期から数歩歩く赤ちゃんもみられるようになってきます。
ただし、赤ちゃんの発達は個人差が大きいと知られています。
例えば8か月で歩く赤ちゃんもいれば、1歳5か月で歩き始める赤ちゃんもいます。
赤ちゃんが1歳6か月健診の時期にまだ歩く様子がみられない場合は、1歳6か月健診の担当者に相談するか、かりつけ医に相談するといいでしょう。
1歳6か月健診は、赤ちゃんが満1歳6か月になった日から2歳になる前日まで受けることができる法定健診です。
ただし自治体により、受けられる期間が異なる場合もあります。
赤ちゃんが歩き始めるまでの過程
赤ちゃんが歩き始める前の時期には、以下のような行動がみられます。
- お座り(8か月頃)
- ずりばい
- ハイハイ
- つかまり立ち(10~11か月頃)
- つたい歩き
赤ちゃんはこれらすべての過程で、立つことや歩くことに必要な筋力やバランス感覚を身につけていきます。
赤ちゃんがなかなか歩き始めなくても、赤ちゃんの発達のペースを見守ることが大切です。
ただし、赤ちゃんの発達には個人差が大きいため、すべての行動がこの順番通りに必ず生じるわけではありません。
座ったままで足を使って移動する「シャフリング」をし、ハイハイをすることなくつかまり立ちへと移行する赤ちゃんもいます。
赤ちゃんが歩くのを促すための練習方法
赤ちゃんがなかなか歩かない場合、歩く練習をしたほうがいいのか迷う保護者の方もいるかもしれません。
前述したように、赤ちゃんは歩く前段階のハイハイやつかまり立ちなどの過程で歩くのに必要な筋力などを養っているため、歩き始めるまでにはある程度の時間が必要となります。
そのため、意図的な「歩く練習」が必ずしも必要というわけではありません。
また、「歩く練習をさせる」という意識が先立ってしまうと、まだ体の準備状態が整わない中でがんばらせてしまうことも起きやすく、赤ちゃんにとって負担になってしまうこともあります。
赤ちゃんに歩くことを促すには、赤ちゃんが体を動かしたり、興味のあるものや人に近づこうとして移動することが「楽しい」と思える環境をつくるといいでしょう。
具体的には、以下のような方法が挙げられます。
いまできていることをほめる
ハイハイで動き回っている赤ちゃんに「ハイハイ、速いね!」と声をかけたり、つたい歩きをしている時に「ここまで歩いて来れてすごいね!」などと、赤ちゃんが「いまできていること」をほめます。
ハイハイやつたい歩きをほめられることで、赤ちゃんが「動くこと、歩くことが楽しい」と感じるようになっていく場合もあります。
おもちゃで興味を惹く
赤ちゃんがすでにつたい歩きしている場合は、ソファーなどのいつもつたい歩きをしている場所で、赤ちゃんから少し離れたところにおもちゃなどのお気に入りのものを置きます。
「ここにおもちゃがあるよ」などと赤ちゃんに示し、赤ちゃんが歩くことを促します。
足の指で床を蹴る遊びをする
つたい歩きをしている赤ちゃんには、「足の指で床を蹴る動き」を遊びの中に取り入れるのもいいでしょう。
例えば、つま先立ちすれば届く場所におもちゃを置いたり、軽い箱を手で押しながら前へ進むなどの遊びを取り入れます。
歩き始めの時期に気をつけたいこと
赤ちゃんがつかまり立ちをしたり、つたい歩きや一人歩きを始めると、赤ちゃんの行動範囲が広がり、好奇心も発達していきます。
そのため、以下のような安全対策を講じることが大切です。
赤ちゃんから目を離さない
歩き始めは体のバランスを取ることがまだ難しいため、赤ちゃんは数歩歩いては尻もちをついたりします。
危ない時にすぐにサポートできるよう、赤ちゃんが歩く時は保護者の方が赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。
安全に動き回れる場所の確保
物を片付けて、赤ちゃんが安全に動き回れる場所を確保します。
転んでも痛くないよう、カーペットやフロアマットなどを敷いておくといいでしょう。
家具の安全対策
赤ちゃんが当たっても怪我をしないよう、テーブルや家具などの角にコーナーガードなどを装着しておきます。
扉や引き出しは、開かないように対策しておきます。
ベビーガードやストッパーなど、専用の商品が市販されているので利用するのもいいでしょう。
転落防止策
階段やベランダなど、段差のあるところには柵などを設置し、赤ちゃんの転落を防ぎます。
また、箱や家具など、踏み台になるようなものは赤ちゃんの行動範囲に置かないようにしましょう。
誤飲防止策
赤ちゃんの手が届く高さ1m以下の場所には、薬や硬貨など、赤ちゃんが口に入れて困るものは置かないようにします。
その他
テーブルクロスの使用は避けます。
赤ちゃんが引っ張り、上に乗っている食器などが落ちてくる可能性があるためです。
赤ちゃんの発達が気になるときの相談先
赤ちゃんがなかなか歩かないなど、赤ちゃんの発達について気になることがある場合には、1歳6か月健診で相談する以外に、以下の機関にも相談することもできます。
- 小児科
- 子ども家庭支援センター
- 保健センター
- 児童相談所
- 児童発達支援センター
LITALICOジュニアの児童発達支援
LITALICOジュニアは、児童発達支援や放課後等デイサービス、幼児教室や学習塾を運営しています。
利用者8,000名以上、全国100教室以上の豊富な指導実績を通じて培ったノウハウに基づき、発達が気になる赤ちゃんや子どもを対象に、特性や成長のステップなどに合わせた最適な学びを提供しています。
対象年齢は0歳からなので、赤ちゃんの発達について気になる様子がある場合でも、早期から支援を行うことができます。
無料オンライン相談も行っていますので、赤ちゃんの発達が気になる場合はぜひお気軽にご利用ください。
まとめ
赤ちゃんが一人で歩き始める時期の平均は、1歳前後であるとされています。
赤ちゃんの発達は個人差が大きく、1歳よりも早く歩き始める赤ちゃんもいれば、1歳を過ぎてから歩き始める赤ちゃんもいるので、赤ちゃんのペースを見守ることが大切です。
1歳6か月健診を受ける時期になっても赤ちゃんがまだ歩かないようであれば、健診や相談機関に相談してみるといいでしょう。
LITALICOジュニアでも、発達が気になる赤ちゃんに対し最適な学びを提供しています。
無料オンライン相談も行っていますので、お気軽にご利用ください。