お子さま(3歳)の指導事例 「 電車のおもちゃを使って、自分の意思を言葉で伝える指導 」
言葉でのコミュニケーションが苦手なお子さま
好きな電車を並べることが好きなけいちゃん(仮)の指導例です。
現在未就園(3歳)で発達障害などの診断はありませんが、言葉でのコミュニケーションが苦手なお子さまでした。
電車に対する気持ちが人一倍強い男の子です。
言葉での意思伝達が難しいお子さまの様子
お母さまが「ジュース飲む?」と聞くと、「ジュース飲むの」というものの、いざジュースを渡すと、「けいちゃんジュースちがう」と言ってジュースを投げてしまっていた3歳のけいちゃん。診断はないものの、エコラリア(オウム返し)での表出が多く、人との言葉でのやりとりの難しさにお母さまもどうしたらいいかわからずにLITALICOジュニアにいらっしゃいました。
言葉はたくさん知っていますが、意味に応じて使い分けることが難しかったけいちゃん。
例えば、「電車やる?」と指導員が聞いて「電車やる」と言っても、おもちゃを受け取ることもあれば、「絵本やる?」と指導員が聞いて「絵本やる」と言っても、絵本を受け取らないこともありました。まずは、意思に応じた言葉の使い方の結びつきが必要だということをお母さまと相談し、おもちゃを使って、「いいよ」「だめ」の意思表示の練習をおこないました。
電車のおもちゃを使って、自分の意思を言葉で伝える練習
けいちゃんは電車のおもちゃが大好きです。電車のおもちゃの遊び方や並べ方に本人のお気に入りがあります。お子さま本人が、お気に入りに電車を並べたところで、指導員は「けいちゃん、これ、かして」と指をさして声をかけます。最初は「これかして」と復唱していたけいちゃん。しかし、指導員が「いいよ」と言った場合と「ダメ」と言った場合、そのあとの電車がどうなるのか、ということを見本で見せて、答え方の選択肢を用意すると、けいちゃんは「いいよ」と言うことができました。「いいよ」と言ったことで、せっかく並べた電車を先生に持っていかれてしまい、けいちゃんは意地でも取り返そうとします。そこで、「いいよ?ダメ?」ともう一度選択肢を提示すると、「ダメ」と言うことができ、無事おもちゃを返してもらうことができました。
この指導のみだと、けいちゃんがおもちゃを貸してほしい時に「ダメ」と言うと、相手からおもちゃを返してもらえるという誤った学習にもなりかねないので、「貸し借り」以外の場面も演出し、様々なシーンの中で繰り返し練習したことで、「いいよ」「ダメ」を区別して使い分けることができるようになりました。「いいよ」「ダメ」を意思に応じて言うことができると、選択肢を提示されれば、相手に自分の意思を伝えることができるので、ご家庭でのかんしゃくや切り替えの難しさが減ってきたようです。
現在は、お気に入りのカードを用いて、「わかる・わからない」の区別の練習をしています。これからけいちゃんがますます上手にお話できるようになるのが楽しみですね。
このようにLITALICOジュニアでは、たくさんの発達に困ったお子さまの指導例があります。発達障害のお子さまへの指導で培ったノウハウをもとに指導をおこないますので、安心してご利用いただけます。まずはお気軽にお問い合わせください。
発達障害の特徴や病状についてはこちら 言葉の遅れの原因やアドバイスをご紹介
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