Close

Close

成長事例

広汎性発達障害のお子さま(6歳/小1)の成長の様子 「 大好きなお絵かきでソーシャルスキルトレーニング 」

利用教室:LITALICOジュニア池袋教室(学習塾)
小学1年生のゆりちゃん(仮)の様子についてお伝えします。
ゆりちゃんは4歳のときに広汎性発達障害(※)と診断がありました。
彼女は動物について知識が広く、「アジアゾウ!」「キヒョウ!」とたくさんの動物を先生に教えてくれます。

※広汎性発達障害とは、対人関係の困難、パターン化した行動や強いこだわりの症状がみられる障害についてかつて使用されていた診断名です。アメリカ精神医学会発刊の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)では自閉的特徴を持つ疾患は包括され、2022年(日本語版は2023年)発刊の『DSM-5-TR』では「自閉スペクトラム症」という診断名になりました。ゆりちゃんは旧診断名が使用されていたころに診断されています。この記事では以下、広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)と記載しています。

広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)の子どもの特徴と困り感

広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)の子どもの特徴と困り感

広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)の子どもによく見られる特徴として、言葉などのコミュニケーションの障害があります。

自閉スペクトラム症とは

ゆりちゃんにもそのような特徴・行動が良く見られていました。
先生や友だちに対してコミュニケーションを取りたい気持ちは強く、自分から先生に動物の図鑑を見せながら話しかけてくれますが、「さる!」「きりん!」といったように単語だけのコミュニケーションになってしまっていました。
友だちに対しても、自分から友だちの近くまで行って話しかけようとしますが、言葉のバリエーションが少なく「おともだち!」と言ったり、タッチやハグをしてしまったりします。
また、何か欲しいときにも、相手の目を見るだけだったり、「えんぴつ」と単語だけで言ったりしています。

2~3歳の未就園のときであれば、周りが子どもを気遣い理解してもらえることも多かったと思いますが、小学1年生になればより詳しく説明や要求を伝える必要がでてきます。
また周りの友だちも、「いきなりハグをされてちょっと嫌だな……」などと思われてしまうことも増えてきてしまいます。

学習塾でのSST(ソーシャルスキルトレーニング)指導の様子

ゆりちゃんは絵を描くことがとても上手なので、LITALICOジュニアでは、その得意を活かした指導をおこないました。
ゆりちゃん用のお絵描きシートを作成し、お絵描きをしながら動詞や名詞、助詞を獲得できるように指導していきます。

先生が「ゆりちゃん次は何を描くの?」と聞くと、ゆりちゃんは「きりん!」と言って、きりんの絵を楽しく描きます。
次のシートにお絵かきをするときに、まずは先生から「じゃあ次は”きりんが走る”だね」と伝えると、ゆりちゃんはきりんが走っている絵を描いてくれます。
描き終わったあとに、先生と一緒にどんな絵を描いたかを一緒にお話しながら確認します。
そうすると、ゆりちゃんは今まで単語でお話をしていましたが、「きりん、はしる!」と絵を見ながら誰が何をしているかを説明することができました!

本人もルールが分かると楽しくなってきたようで、すかさず「ぞう!」ともう1回描きたい気持ちをアピールしてきます。
次はゆりちゃんが自らぞうが泣いている絵を描いてくれました。
先生から「これは誰がなにしてるの?」と聞くと「ぞう泣いてる!」と言ってくれました!
同じように「サイ食べてる」「ぱんだ、はみがきしてる」などといろいろな動詞を使ってお話しできるようになりました。
先生はゆりちゃんに「すごいね、ゆりちゃんお話上手になったね!」と、すかさず声をかけます。

子どもが好きなものでコミュニケーションを伸ばす

単語だけでは伝わらないことを本人も理解すると、それまで「えんぴつ!」などと言っていましたが「えんぴつかして」と言えり、友だちに対しても「ともだち、あそぼ」などとお話しするようになり、今まで以上に先生や友だちとのコミュニケーションを楽しんでいる様子が見られるようになりました。
このように「気持ちが伝わって嬉しい、もう一回話したい!」と思いを経験することで、さらに言葉で伝える意欲が出てきます。
コミュニケーションを伸ばす上で大事なことの1つに、「誰かに伝えたい、教えたい、気持ちをわかってほしい」といった会話の土台部分の気持ちをつくってあげることがあります。

こうしてゆりちゃんは、まず興味関心のある動物や得意なお絵かきから、お話する練習を始めることで、楽しくコミュニケーションスキルを身につけています。
発達障害の子どもは、興味関心の幅が狭く、こだわりが強いことがあります。
だからこそ、子どもが好きなものでコミュニケーションを伸ばしていくことが大切です。

LITALICOジュニアでは、今までたくさんの発達障害の子どもの指導例があります。
お子さまの発達でお困りのことは、まずお気軽に相談してください。

発達障害とは言葉の遅れの原因やアドバイスをご紹介

お子さまの発達にお悩みの方に

LITALICOジュニアでは、一人ひとりのお子さまの得意や苦手を見つけ、その子にあった教育を実践しています。
対面での指導とオンラインを通じた在宅での指導が選べます。
一度体験してみませんか?

資料請求&体験授業

LITALICOジュニアとは

お子さまの成長の様子

成長の様子を見る

LITALICOジュニアの授業を
体験してみませんか?

まずはお気軽にお問い合わせください。

資料請求いただいた方には、
デジタルパンフレットをお送りします。

このページに関連する
おすすめコンテンツ