学習障害(LD)の子ども(13歳/中1)の成長の様子 「 子どもの興味関心に合わせた+-の理解 」
利用教室:LITALICOジュニア所沢教室
※学習障害は現在、「SLD(限局性学習症)」という診断名となっていますが、最新版DSM-5-TR以前の診断名である「LD(学習障害)」といわれることが多くあるため、ここでは「LD(学習障害」と表記します。
部活は楽しいけど数学が苦手な中学生
中学1年生の健太君(仮)は軽度のLD(学習障害)です。
学校では野球部の練習で汗を流す毎日ですが、中学校に入ってから急に数学が難しくなり、だんだんと学習意欲も下がってきてしまっています。
LD(学習障害)の子どもの特徴と困り感
一口にLD(学習障害)と言っても子どもの困り感はさまざまです。
健太君はLD(学習障害)の中でも算数障害(ディスカリキュア/算数、推理の困難)が見られ、検算や計算の順序、割合の単元などが苦手でした。それでも小学生の頃は教科書を見ながらなんとかついていけましたが、中学校に入った途端に数学が嫌になってしまいました。
健太君は「正負の数」の単元において計算方法がどうしても理解できませんでした。「-7+2」が「-9」になってしまったり、( )のはずし方が分からず減法を加法のまま計算してしまったり。
学校の先生からは「数直線を書きなさい」と言われますが、数直線を書くのは時間がかかり面倒になってしまいます。また実際に書いても数直線自体の使い方を間違えてしまいます。
学習障害の特徴とよく見られる行動はこちら
学習塾での学習指導の様子
LITALICOジュニアではまず数直線以外で、健太君に適した計算方法がないか一緒に探すことから始めました。
野球が好きな健太君はスポーツニュースでプロ野球結果をチェックする際、「貯金、借金」という表現に馴染みがあることから、+を「貯金」、-を「借金」と表現し、貯金と借金の量を図に描きながら学習しました。
前述の「-7+2」であれば「借金7から貯金2を返す」と表現したところ、「借金が多いからまだ借金(マイナス)が残っている。」「7-2で5個残ってるから、答えは-5だ。」と答えることができました。現在では貯金、借金の図を描きながら健太君自身で見直しまでできるようになりました。
このように学習障害の子どもにとって数の概念の捉え方は様々です。数字や記号が実生活のイメージと結びつきやすいように、子どもの興味のある分野の言葉で表現すること、数量を具体的、定量的な図で表すことに気をつけて指導すると、数学への理解が深まりやすくなります。
LITALICOジュニアでは、今までたくさんの発達障害がある子どもの指導例があります。お子さまの発達でお困りのことは、まずお気軽に相談してください。
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LITALICOジュニアでは、一人ひとりのお子さまの得意や苦手を見つけ、その子にあった教育を実践しています。
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