2歳児の発達の目安は?言葉の遅れが気になるときや発達を促すためにできることも紹介します

子どもが2歳になるころには、自分がしたいことを言葉で伝えるようになったり、走ったり飛んだりするなど、自我の芽生えや身体の発達によってさまざまな行動ができるようになるといわれています。

 

その中で児童館でほかの子どもと遊んでいる様子を見たときなどに「うちの子はほかの子どもと比べて言葉を話さない」など発達の遅れが気になっている方もいるのではないでしょうか?

 

この記事では、2歳児の発達の目安、言葉の遅れなどが気になるとき発達を促すためにできること、相談できる支援機関などを紹介します。

2歳児の発達の目安や特徴は?

2歳児の発達の目安や特徴は?

この章では、厚生労働省の「保育所保育指針解説書」に基づいた2歳児の発達の目安を紹介していきます。

 

子どもの発達は一人ひとり異なっているため、あくまで目安として参考にしていただければと思います。

発達の特徴

全体的な2歳児の発達の特徴として、自我や好奇心が強くなっていき、基本的な運動機能や指先の機能が発達してきて、行動範囲が広がっていきます。

また、発音できる母音や子音も少しずつ増え、赤ちゃんのころに見られていた喃語(アーウー、ばばば、などの言葉)に比べて「言葉らしい」発話が増えてきて、自分の意思や要求を言葉によって表すようになってきます。

言葉の発達

1~2歳の言葉の理解スキルは、身の回りでよく使われる言葉を理解して、絵本などを一緒に見ながら物の名前を聞くと指をさせるようになったり、「コップ とって」といった簡単な指示を理解出来たり、歌などを楽しんで聞いている様子が見られたりします。

 

1歳の後半~2歳にかけて「ぶーぶー きた」「わんわん いる」など、言葉を二つ使う「2語文」が話せるようになってきます。

 

好きなアニメの主題歌をまねて口ずさむようになったり、「これなに?」と大人に質問するようになったりと興味にあることに言葉を使った働きかけをするようにもなります。

 

言葉を使うことが楽しいと感じるようになっていき、身近な大人や子どもとのやり取りも増えていきます。

 

2歳の後半~3歳にかけて、聞かれると自分の名前を答えることができたり、自分のことを「○○ちゃん」と呼ぶようになる子どももいます。

身体の発達

2歳ごろになると、子どもは歩いたり、走ったり、跳ねたりといった基本的な動作ができるようになっていきます。好奇心が強くなってくることもあって、子どもの行動範囲が大きく広がっていく時期です。

 

また、指先の機能も発達してきて、ボールを投げる、蹴るといった道具を使った遊びもできるようになっていきます。

 

他にも衣服や靴を自分で着脱しようとしたり、紙を破る、物をねじるなど手先を使った動作を多くするようになっていきます。

人との関わり

子どもの自我が育ってくる時期で嫌なことは「いや」などと、強く自己主張をするようになっていきます。

 

思い通りにいかないときには泣いたり癇癪を起こすこともありますが、そういった行動を通して社会性を身につけていきます。

 

物を象徴としてみることができるようになってきて、人形をつかった「ごっこ」遊びなどもおこなうようになります。相手も保護者としていたのが、友達と遊ぶようになったりと親を離れて遊べるようにもなっていきます。

2歳児の発達や言葉の遅れが気になるときは?

前の章で紹介した2歳児の発達はあくまで目安です。子どもは一人ひとり発達の仕方が異なり、また性格やきょうだいの有無などの環境によっても変わっていきます。そのため発達の目安と実際の子どもの状態に差があることはよくあります。

 

といっても不安になることもあると思いますので、ここでは言葉の遅れを例にとり、発達が気になるときのポイントを紹介します。

温かく見守る

例えばそれまで話せなかった言葉も、ある日急に話せるようになることも珍しくありません。子どもの中では段階があるのかもしれませんが、表に出てくるのは突然という場合もありますので、焦らずに見守ることが大事です。

発達を促す関わりをする

言葉の発達が遅いと感じるときには「絵本の読み聞かせ」「子どもが興味あることを言葉で説明する」「質問をして言葉を引き出す」といった、子どもが言葉を覚えたり話すことを促す場面を増やすなど、発達を促す関わりをすることも方法の一つです。

ほかの可能性を考える

言葉を話さない原因として「耳の聞こえの問題」「発達障害がある」「知的障害がある」などの可能性も考えられます。

 

耳の聞こえの問題

子どもは耳で聞いて言葉を覚えていくため、聞こえに問題がある場合は言葉を話すことにも影響してきます。

「音に反応しない」など聞こえが心配な場合は、小児科や耳鼻科などに相談してみるといいでしょう。

 

発達障害がある場合

発達障害は生まれつき脳の機能の偏りがある障害のことです。

 

発達障害にはASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動性障害)、LD(学習障害)があり、困りごととしてこだわりの強さや言葉の遅れが見られることがあります。

 

言葉の遅れが見られるというだけで発達障害であると判断することはできませんが、発達障害かもしれないと感じる場合は、支援機関への相談や発達障害の診断をしてもらうことができる小児科や児童精神科などの受診をしてみるといいでしょう。

知的障害の可能性

知的障害は文部科学省によると、以下のように定義されています。

 

「同年齢の子供と比べて、「認知や言語などにかかわる知的機能」の発達に遅れが認められる」状態と定義されており、言葉の遅れが見られることもあります。

 

出典:「(3)知的障害」(文部科学省)

 

こちらも言葉の遅れがあるからといって知的障害があると判断することはできないため、気になる方は支援機関への相談や児童精神科などの受診を検討してみるといいでしょう。

2歳児の発達を促すためにできること

2歳児の発達を促すためにできること

2歳児の発達を促すためにできることを紹介します。

ここでは発達の気になる子どもへ学びを提供している、LITALICOジュニアでの指導事例を元に発達を促す方法の一例をご紹介します

言葉の遅れがある

「言葉がなかなか出てこない」「名前を呼んでも反応がない」といった場合に言葉を促す方法を紹介します。

 

まずは他者の存在を認識したり、興味を持ってもらえるような関わりをし、そのあとに子どもの興味関心に合わせて、声を出したり話す意欲を高めていくことで言葉の発達を促します。

 

具体的には子どもと一緒に五感を使う遊びをして、子どもの好きなものを探していきます。好きな遊びを通して、他者と一緒にいることが楽しいという感覚を覚えてもらい、子どもが「声を出したい」と思うきっかけを作ります。

 

子どもが声を発しようとしたときは、単語の一部しか言えなくてもそのことを褒めていきましょう。例えば「かして」の「か」しか言えないときは、保護者から「かしてだね」と褒めながら要求するものを渡していきます。このように子どもが音や言葉で伝える状況を繰り返していくことで、言葉の定着を促していきます。

子どもの発達についての相談先

子どもの発達が気になる場合に相談できる支援機関を紹介します。

子育て支援センター

子育て支援センターは、児童福祉法を根拠として厚生労働省が推進する「地域子育て支援事業」の一つとして設置されている支援機関です。

 

基本的に市区町村ごとに運営されていて、公共施設や児童館の中に設置されていて保護者や子ども同士が交流することができます。また、子育てに関する相談を受け付けており、各種子育てに関する情報提供や援助などをおこなっています。

 

都道府県や市区町村ごとに子育て支援センターの場所が載っていますので、探してみるといいでしょう。例として東京都のページを掲載します。

児童相談所

児童相談所は児童福祉法に基づいて設置されていて、原則18歳未満の子どもに関する相談などを、子ども本人・家族・学校の先生などどのような人からでも受け付けています。

 

児童相談所には児童福祉司・児童心理司・医師・保健師などの専門的なスタッフがおり、発達の遅れが気になるなど、さまざまな子どもに関する相談に対し、助言やほかの機関の紹介などをおこなっています。

保健センター

保健センターとは地域保健法に基づき設定されている、地域住民に対して総合的な保健サービスを提供する施設です。

 

保健センターのサービスの中に母子保健事業があり、1歳6ヶ月児や3歳児への健康診査をおこなっているほか、子育てに関する相談も受け付けています。

 

保健センターも都道府県や市区町村ごとに一覧が掲載されているページがありますので、そちらを参照ください。

児童発達支援センター

児童発達支援センターは、児童福祉法を基に設置されており、障害のある子どもに身近な地域で支援を提供する支援機関です。

 

日常生活におけるスキル獲得のための支援や、自活に必要な知識やスキル獲得、集団生活への適応のためのプログラムをおこなっています。

 

利用するにはお住いの自治体で申請をし、「通所受給者証」の交付を受ける必要があります。

 

こちらも東京都の一覧を例として掲載します。

LITALICOジュニアでは発達の気になる子どもに向けて、児童発達支援事業を運営しています。

児童発達支援事業では、子どもの特性や興味関心に合わせて、一人ひとりに最適な学習方法を提供し、子どもの成長をサポートしています。

 

また、通所受給者証がなくても受講することが可能な幼児教室も用意しており、さまざまな環境の子どもへ学びを提供しています。

 

子どもの「言葉が遅れているのでは」「指さししない」「人との関わりが苦手そう」といったお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。

2歳児の発達目安のまとめ

子どもは2歳になると、言葉を使ってコミュニケーションを盛んにとるようになったり、身体機能の発達によって行動範囲が広がっていくなど、さまざまな成長を見せると言われています。

 

そういった2歳児の発達の目安と比較して「うちの子は発達が遅れているのでは」と感じる方もいるかと思いますが、発達の仕方は子ども一人ひとりで異なります。

 

それまでできなかったことがある日急にできるようになることもあるので、温かい目で見守ることが大事です。

 

しかし、子どもの様子を見て不安な場合は、子どもの発達について相談できる支援機関などへ一度問い合わせてみてもいいでしょう。子どもに合ったアドバイスや、療育などの必要な支援を受けることができるかもしれません。

参考文献