子どもが2歳頃になると、「うちの子のトイレトレーニングはいつから始めればいいの?」と迷う保護者の方もいるかもしれません。
トイレトレーニングは子どもの準備が整ったときに開始し、子どものペースに合わせて進めることが大切です。
この記事では、トイレトレーニングをいつから始めるのか、トイレトレーニングのやり方、トイレトレーニングや子育てについて悩んだときに相談できる関係機関を紹介します。
トイレトレーニングとは
トイレトレーニングとは、子どもが自立して排泄できるよう、大人がサポートを行うことです。
トイレトレーニングというと「トイレで排泄する練習」というイメージを持つ方が多いかもしれません。子どもの身体面と精神面の双方の準備ができると、トイレでの排泄ができるようになります。
そのため、子どもの排泄機能の発達をサポートしていくことが、トイレトレーニングであるといえます。
トイレトレーニングはいつから始める?
トイレトレーニングを始めるタイミングは、子どもの発達によって異なります。
乳幼児期の子どもの発達は個人差が大きいので、年齢によって判断することは難しいといえます。
ここではトイレトレーニングを始めるタイミングについてお伝えいたします。
トイレトレーニングを始めるサイン3つ
一般には、子どもに以下のような様子がみられたとき、トイレトレーニングを始めるタイミングであるとされています。
おしっこの間隔が2時間程度空く
膀胱のおしっこを溜める機能が発達してきたことを示します。
一人で歩ける
脳の中の尿意を感じる部位である「大脳皮質」が発達してきたことを示します。
言葉を理解でき、自分の意思を伝えられる
トイレトレーニングでは、「おしっこ」「うんち」などの言葉を理解し、尿意や便意を伝えることができる必要があります。
言葉や指差しなどで、自分の意思を伝えられるといいでしょう。
また、子どもが保育園や幼稚園に通っている場合は、園での子どもの様子を保育士や先生に尋ねてみて、トイレトレーニングを始めるタイミングが来ているかどうかを相談してみるのも一つの方法です。
保護者の方が取り組みやすいタイミングで
子どもの準備が整っていることに加えて、保護者の方が取り組みやすいタイミングであることも大切です。
トイレトレーニングでは、保護者の方にも根気が必要となる場合があります。
子どもによっては何度も粗相をしてしまったり、トイレで排泄ができかけていたのに、おむつに後戻りしてしまったりする場合もあるかもしれません。
このため、保護者の方に気持ちなどの余裕のある時期を選んでトイレトレーニングを開始するといいでしょう。
トイレトレーニングのやり方
一般にトイレトレーニングは、以下のような段階を踏んで進めていくといいとされています。
トイレが「排泄の場所」だということを教える
子どもは、トイレが「排泄の場所」だということをまだ知りません。
そのため、まず子どもが「トイレは、おしっこやうんちをする場所なんだ」と認識するよう促します。
例えばトイレが題材となっている絵本を読み聞かせたり、保護者の方がトイレに行くときに子どもを一緒に連れて行ったりするなどの方法があります。
また、おまるや子ども用補助便座を用意し、その上に子どもを乗せたりして、トイレに興味を持たせるのもいいでしょう。
トイレに誘う
おしっこの間隔を見計らって、おまるやトイレに誘います。
起床後や散歩やご飯の前、またはなんらかの行動の切れ目のタイミングに誘ってもいいでしょう。
最初は座ることから始めて、偶然排泄に成功したら、できたことをほめます。
出ないときや、排泄が間に合わなかったときも「おしっこを教えてくれて偉かったね」「おしっこが出てよかったね」などとほめて、トイレが嫌いにならないようにします。
嫌がるときは無理強いせず、気長に進めていきましょう。
パンツに替える
おまるやトイレでの成功率が50%ぐらいになったら、自宅にいるときはおむつを布パンツやトレーニングパンツに替えます。
パンツでの失敗は、「おしっこが出た感覚」を知るための大事な経験です。
しかし、失敗が続くときはおむつに戻してもいいでしょう。
知らせてくれるのを待つ
「おしっこがしたいときは教えてね」と伝えます。
この段階では、子どもが「おしっこが溜まってきた」「漏れそう」という感覚をつかむことが大切です。
始めのうちはおしっこが出た後に教えてくれることが多いかもしれませんが、徐々に、出る前に教えてくれるようになるでしょう。
出る前に教えてくれたときは、たくさんほめてください。
間に合わなかった場合も叱らず、「惜しかったね!」と子どものがんばりを認めて、さらに「今度は出る前に『おしっこ』って言ってくれたらうれしいな」など、「どうしたらよいか」を伝えます。
うんちができるようになるのは遅い
うんちが自分でできるようになるのはおしっこより遅いとされており、目安は3~5歳頃といわれています。
うんちの排泄には、大腸から脳、そして肛門への神経の働きが整うほか、いきむための腹筋や足の筋肉も発達することが必要なためです。
洋式トイレで子どもの足が床に届かない場合は、いきみづらい可能性もあります。
踏み台を置くほか、おまるで練習するのもいいでしょう。
特性がある子どものトイレトレーニング
子どもに発達上の特性がある場合は、ここまでお伝えしてきたトイレトレーニングの方法がうまく進まないこともあるかもしれません。
例えば、言葉で伝えることが苦手な特性がある場合は、尿意を伝えにくいかもしれません。
また感覚の鈍さの特性がある場合は、おむつやトレーニングパンツが濡れていることに気づきにくいことも考えられます。
このような場合は、子どもの特性にあわせた対応を考えることが必要となります。
例えば、子どもがパンツの濡れに気づきにくい場合は、保護者の方が「パンツ濡れてるね。冷たいね」などと伝えながら、一緒に確認するのも一つの方法です。
ここでお伝えしたトイレトレーニングの方法を参考に、子どもが取り組みやすい方法で取り組んでみてください。
子育ての悩みを相談できる機関
トイレトレーニングのやり方に迷ったときや、子育てについての悩み、発達について心配なことなどがある場合は、以下の関係機関に相談することができます。
- 小児科
- 保健センター
- 児童相談所
- 自治体の子育て相談窓口
発達が気になる子どもの学習塾
LITALICOジュニアは、0歳からの赤ちゃんや子どもを対象に、児童発達支援や放課後等デイサービス、幼児教室や学習塾を運営しています。
一人ひとりの特性や成長のステップなどに合わせて個別の指導計画を作成し、最適な学びを提供しています。
また、無料オンライン相談も行っています。
トイレトレーニング以外にも、赤ちゃんの発達などについて気がかりなことがある場合は、お気軽にご相談ください。
トイレトレーニングについてまとめ
トイレトレーニングでは、子どもの排泄機能が発達していく過程を、段階を踏んでサポートすることが大切です。
子どもの発達では個人差が大きいため、トイレトレーニングを始める時期や期間、ときにはやり方も子どもにより異なるかもしれません。
焦らず長い目でみて、子どものペースで進めていくことが大切です。
トイレトレーニングのほかにも、子育てや子どもの発達について気になることがある場合は、関係機関に相談してアドバイスをもらうのも一つの方法です。
LITALICOジュニアでも、無料オンライン相談を行っています。ぜひご利用ください。